今日は千代田区九段下のカトリック系名門女子小学校、白百合学園小学校のお話です。
白百合学園小学校は大学受験合格実績も高い伝統校で、難関校の一つと位置付けられています。
受験倍率は非開示ですが、大手幼児教室は受験番号からほぼ倍率を正確に把握しており、平均5倍程度(概ね3.5倍から6倍)と開示しています。たくさんの学校OBが受けますが、どちらかというとOBは幼稚園より小学校から受験する方が多いようです。
基本情報
創立年:1881年
創立者:シャルトル聖パウロ修道女会
児童数:約720名(1学年40名×3クラス)
教員数:約47名
制服:あり
土曜通学:なし
昼食:弁当(給食弁当の注文可)
スクールバス:なし
転入・編入・復学制度:あり
帰国子女受入:あり
アクセス
白百合学園小学校は九段下と飯田橋の間にあり、両者とも駅から子供の足で徒歩10分程度です。
超都心部にありながら周辺は靖国神社と学校に囲まれ、近隣は意外に閑静な街並みです。このあたり、近くの大通りはビジネスマンで溢れていて、私もよく通るのですが、意外と中には入らないんですよね。学校だらけで、靖国神社の関係で警官も多く、駅までの治安は極めて安心です。
白百合学園小学校の特徴
白百合学園の設立母体はシャルトル聖パウロ修道女会です。
1878年函館に来日した三人のフランス人修道女によって、日本のおける活動が始まり、1881年には東京に学校を設立しました。
キリスト教(カトリック)の精神に根差した価値観を養い、神と人の前に誠実に生きることの大切さを教え、愛の心をもって思いやりと感謝の心を忘れずに、社会に奉仕できる女性を育成することを目的としています。
校訓
従順・・・すすんでみがこう正しい心
勤勉・・・すすんでなんでもいっしょうけんめいに
愛徳・・・すすんで親切よろこんで
教育目的
キリスト教の精神に根ざした価値観を養い、神と人の前に誠実に歩み、愛の心をもって社会に奉仕できる女性を育成すること
2021年度の募集要項(試験内容)
白百合学園小学校は伝統校ゆえ、願書提出に条件が多く、神経を使います。
今回、最新の2021年度の募集要項に合わせて、詳細をお知らせします。
特に気を付けるべきは郵送出願でしょう。10月1日の消印のみですので、1日に確実に郵便局で提出する必要があります。
万が一、遅れてしまった時は郵便局本局に行けば夜間でも対応してくれます。
入学願書
願書・募集要項配布:2020年8月25日~9月11日(金)平日のみ午前9時~午後3時 小学校事務室(正門より校舎入ってすぐ)
書き損じのために、入学願書のみ2部頂けます。よって、願書は始めから1部前提の雰囲気。
募集人員:約60名
出願受付:2020年10月1日(木)の消印がある郵送受付のみ
検定料:金額30,000円
所定の振込用紙を使用して、指定銀行(三菱UFJ銀行市ヶ谷支店)に電信扱いで振込み(振込期間:9月7日(月)以降)
収納印押印済みの「振込証明書」を「検定料振込証明書(3枚綴り)」に貼付。
提出書類:下記書類を指定の「出願書類」封筒(白色)に入れ、簡易書留速達で郵送。
①入学願書
写真裏面に志願者氏名を記入
5cm×横4cm、正面上半身、無、カラー・白黒可、3ヶ月以内撮影
②検定料振込証明書(振込証明書を貼付)・面接票・受験票(3枚綴り)
③返信用封筒(さくら色):受取人住所・氏名を記入の上、簡易書留速達用切手(694円)を貼付。
④結果通知書封筒(水色):受取人住所・氏名を記入ください。切手は不要。
※双子で受験する場合、出願者1名につき1通送付とし、「出願書類」封筒(白色)下部余白に「双子受験」と記入。
受験票等の交付:
面接票・受験票を返信用封筒(さくら色)に入れ、10月8日(木)に発送。
10月12日(月)までに届かない場合は10月13日(火)午前9時~10時に連絡。
考査選考方法・合格発表
面接:
2020年10月15日(木)~10月17日(土)に保護者同伴で面接
・面接票を持参の上、面接時刻の10分前までに来校
・.志願者・保護者共に上履きは不要
試験:2020年11月1日(日)、受付は午前8時~8時15分です。受験票を持参。志願者のみ上限きを持参。
合格発表:2020年11月2日(月)午後、簡易書速達にて結果通知書を郵送
入学手続:合格者は結果通知書に同封された入学手続要項に従い、2020年11月4日(水)午後2時~3時に小学校事務室で手続
学費
入学手続時:入学金 400,000円
入学後:授業料474,000円、施設維持費336,000円、学年費・給食費約60,000円
※入学後、教育環境の改善・整備のため寄付金(一口5万円 2口以上)あり。応募は任意。
試験内容
ペーパー
口頭試問
行動観察
制作
運動
面接
※月齢考慮あり
2022年度受験面接内容
・受付で試験番号をもらい、父親が首からかける
・検温後、控室で待機( 30分程)
・番号が呼ばれ、1年生の教室に移動 (2教室利用)
↓
入室(ノックなし) 後ろに机があり、カバンを置いて椅子に座る。
↓
お子様:
・名前、幼稚園の名前、クラス名、ほかのクラスなど
・お友達の名前、どんな遊びをするか
・お家ではどんな遊びをしますか
・お母さんとは何をして遊ぶか
・お父さんとは何をして遊びますか、
・ご兄妹との遊び
・喧嘩はしますか
・将来何になりたいですか→なぜ?
・小学校に行ったら何をしたいですか。
父母
志望理由
キリスト教教育について
学校でトラブルがあったらどうしますか
将来どんな女性になってほしいか
途中で雑談を交えつつ、お子様の質問内容を掘り下げて進める形式
受験面接質問頻出事例
父親
・志望理由
・説明会の感想
・学校に期待すること
・家庭の教育方針
・仕事内容
・幼稚園の行事参加
・カトリックの理解
・女子校についての考え方
・子供との関わり方
・休日の過ごし方
・お子様が成長したと感じること
・名前の由来
・最近お子様と話したこと
・自身がホッと感じた時
・父親の役割とは
・情報化社会についてどう思うか
母親
・家庭の教育方針
・説明会の感想
・学校に期待すること
・女子校についての考え方
・仕事について
・幼稚園の特徴と子供の様子
・カトリックの理解
・子供との関わり方
・子育てで苦労したこと
・子育てで一番の喜び
・その他子育てで○○→教育方針と絡めて回答
・休日の過ごし方
・お子様が成長したと感じること
・名前の由来
・最近お子様と話したこと
・母親の役割とは
・世の中で関心のあること
・夏休みの過ごし方
・お稽古ごとについての考え方
・お子様は本が好きですか?
・お子様で自慢できるごと
・その他お子様の○○→長所短所と絡めて理由と共に答える。
子供
・お名前
・幼稚園とお友達、幼稚園の先生の名前の説明
・お友達と何をして遊びますか
・幼稚園は給食ですか、お弁当ですか
・幼稚園の遊具を教えてください。
・外で遊ぶのとおうちで遊ぶのはどちらが好きですか
・この学校に来たことはありますか
・この学校についてどう思いますか
・その他この学校について○○→子供に学校のことを十分理解させておく。
・電車に乗っているとき気をつけること→生活常識に関する質疑応答に答えられるように。
・お父さん、お母さんと何をして遊びますか。→父母の回答と整合させておく。
・男の子とも遊びますか
・お弁当に嫌いなものが入っていたらどうしますか。
・好きな絵本はありますか。→父母の回答と整合させておく。
・お休みの日はどこへ行きますか。
・得意なことは何ですか。
・お父さんorお母さんに褒められるときor叱られるときはどんな時ですか。
・大切にしている宝物は何ですか。
・大きくなったら何になりたいですか。
進路・大学合格実績
幼稚園からの内部進学60名と小学校の募集60名、合わせて約120名が1学年となります。
ほぼ全員が中学校に内部進学しますが、一定の学力が必要とされ、ごく一部は毎年他の中学へ進学する子供がいます。
このため、内部進学がほぼ前提として考える女子校群の中ではやや厳しい位置付けの学校とされています。
中学の外部生約60名と合わせて180名規模で中高を過ごします。
中学受験での偏差値も高く、高校での募集はありません。
高校卒業時の進学先は非常に優秀で、毎年東大の進学者も10名近くおり、国公立の合格者は20名~30名、早慶もそれぞれ30名~50名程度合格します。現役進学率は7割程度と高く、指定校推薦も豊富です。W合格もありますが、凡そ7~8割がMARCH以上に進学すると想定され、幼小含めた人数であることを加味すると、非常に優秀な実績です。
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