【中学受験】首都圏のコロナ感染者増加と試し受験・併願戦略への影響

中学受験が年明け以降本格的に始まりますが、東京首都圏ではコロナ禍が尋常ではない状況となっています。
コロナの趨勢は、日々の感染者よりも過去1週間の平均感染者や、重症者で判断すべきでしょうが、両者とも増加傾向が続いています。

本日は、例年の中学受験の併願セオリーを、小学校受験の経験やコロナ禍の現状を踏まえつつお話したいと思います。

中学受験では通常、1月中、2月1日、2日、3日、それ以降と綿密な計画を練って複数校を受験します。
小学校受験では試し受験というと、まず失礼か否かという議論がありますが、中学受験ではそのような意識は希薄です。成績によって、チャレンジ校、実力相応校、安全校と分けて、複数校受験するのが通常です。

受験するのは小学校6年生でまだまだ子供ですから緊張もあります。
当日のコンディションは大事ですから、例年は緊張をほぐすためにも、まず1月に合格をもらって自分に自信をつけてから2月の試験を迎える戦略を取る方が多いです。このため、出願は最初の受験校で合格した場合、合格しなかった場合に分けて、予め広く出願して、出願直前に出学校を決める方も多いです。

この方針はどちらかというと私は賛成です。先に受験して合格した友人やライバルの情報はどうしても耳に入ってしまうので、1月で受験していないと無用な焦りにつながってしまう危険があります。逆に最初に合格した方は精神的に楽になり、受験慣れした状態で2月を迎えることができます。

しかしながら、今年は首都圏のコロナウイルスの感染拡大が止まらず、前例のない異常な事態となってきました。
この1週間で、緊迫感が一段上がったと考えています。

このまま試験が行われると、当日の感染リスクは実質的に受験生が負うこととなります。
桜美林のようにコロナウイルスに感染した方に追試を設ける学校もありますが、多くの学校は発熱時は試験をお控えくださいという対応で終わっています。熱が出ればそもそも受験できないですし、咳が出る状態になれば、自分も周囲も気になって試験に集中できないでしょう。

また、人生を決める試験でもあるため、多少風邪であっても受験に来てしまう方はいるでしょう。
統計的に見ても、既にあちらこちらにウイルス感染の方がいるわけですから、無症状も含めれば試験を重ねるほど、受験生間で感染拡大リスクも広がっていきます。

このように考えると、通常は試し受験で、チャレンジ校や安全校を受験しておくべきという1月の当然の対策が、必ずしも当てはまらなくなってきます。出願は当然にしておいてしかるべきですが、実際に受験するかは、直前の状況も踏まえて、本当に注意を払う必要があります。

このため、試験直前期は本試験とその前後の通学・通塾を含めて十分に気を付けて、人との接触を極力避けて行動したほうが良いでしょう。

我が家は小学校受験前、今よりもかなり日々の感染者数が少ない時期でしたが、それでも基本的に通学を控えてオンライン家庭教師中心で対応しました。やはり通塾を控えるという選択は不安もありましたが、結果的にそれで良かったと考えています。
このような方針の方は多く、例年より直前期で教室に通う方も少なかったようです。

もし今通学されている先がオンラインに対応していたら、ご検討頂くと良いかもしれませんね。中学受験においても、四谷大塚は既にオンライン授業を始めていますし、サピックスは来年オンライン校を開校するようです。サピックスは来年2021年の3月1日からで、今年度の受験生は間に合いませんが、どこも危機感があるということがわかります。

当ブログでアンケートをさせて頂いた結果、約40%の小学校受験をされるご家庭が、試験直前期の幼児教室通塾を控えるという回答でした。中学受験にこの事例がそのまま当てはまるわけではないでしょうし、なかなか通塾をやめるのは不安でしょうが、本命校の試験日直前、少なくとも1週間程度は自宅学習も視野に入れて頂ければと思います。

併せて家庭内感染にもどうかお気をつけて。ご家族もマスクをするなど、リスク軽減のためにできることはあります。

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