本日は私立小学校の御三家と称される名門附属小学校、学習院初等科のご紹介です。
アクセス
学習院初等科は東京都新宿区、四ツ谷駅の交差点から南側、徒歩7分ほどの場所にあります。
四ツ谷は北東に雙葉、南東に上智、南西に学習院、そして公立小学校は超有名な番町小学校と、有名学校がひしめく文教地区でありながら、オフィス街で飲み屋も豊富にある地域で、駅前は色々な人のるつぼで賑わっています。
倍率
2021年度の学習院初等科の志願者は男子377名、女子378名で、受験合格倍率(補欠合格を除く)は、男子が9.43倍、女子が9.45倍と非常に高倍率です。
外部募集は幼稚園からの内部進学を除き、男女とも約40名程度ですので、40名ベースで合格倍率を算出しています。
学習院初等科の倍率は大手幼児教室の情報によると、小学校受験の倍率が例年7倍~8倍をキープしています。
これまでも非常に難関でしたが、2021年度は他の難関小学校と同様に、学習院初等科も難化したと思われます。
内部進学・進路
学習院初等科は外部募集人員男女それぞれ約40人です。ここに幼稚園からの内部進学が男女各26名程度加わります。
初等科卒業後、男子は学習院へ、女子は学習院女子へほとんどが進学します。
学習院も学習院女子も学習院大学の直属校です。学習院は日能研の合格80%偏差値で53~54、学習院女子は58程度です。
学習院は中学で125名の募集、高校で20名の募集があります。学習院女子は中学で130名の募集、高校では募集がありません。
それぞれ募集人員に増減ありますが、最終的に高校を卒業するのは学習院も学習院女子も200名前後です。
このうち、学習院は約半分、学習院女子は約6割が学習院大学へ進学します。
ここで特徴的なのは、学習院から他大への進学率が結構高く、またその実績も結構良いことです。
卒業生が両者200名とすると、学習院は100名、学習院女子は80名が他大へ進学することとなります。
学習院はこのうち、合格者ベースで早慶で40名、東大や京大の合格者もおり、まずまず実績が良いです。
凡そ半分以上は偏差値的に上位の学校へ進学していると言えます。とはいっても、学習院大学も名門ですけどね。
学習院女子も同様で、早慶で30名、上智で10名、その他国公立併せると学習院と同等の実績と言えそうです。
こちら、時間的な条件など制約がありながらも、学習院大学への推薦件を持ちながら、他大学を受験できる余地があるようです。
このように、学習院は学習院という名門ブランドを維持しつつ、将来は他大への進学も視野に入れることができ、おすすめの学校の一つと言えるでしょう。
学費
2022年入試日程
募集人員 | 男女各約40名、合計約80名 |
受験資格 | 平成27年4月2日から平成28年4月1日までに生まれた者 |
募集要項 | 入学試験要項販売所 〒160-0011 東京都新宿区若葉1-23-1 学習院初等科 電話 03(3355)2171(代) JR、丸ノ内線・南北線四ツ谷駅徒歩8分 販売期間 令和3年9月1日(水)~9月30日(木) 土曜・日曜・祝祭日を除き、9:00~15:00 ※1部1,000円 |
出願期間 | 10月1日(金)消印有効 |
入試説明会 | 令和3年9月5日(日)~9月12日(日) Webで実施。 学校見学会:四谷キャンパスで9月11日(土)に実施予定 |
試験期間 | 令和3年11月1日(月)~11月5日(金)のうち1日 考査・面接 |
合格発表 | 令和3年11月7日(日) ・合格者番号掲示による発表(初等科) 男子10:00~11:00 女子11:00~12:00 ・Web発表 男女とも9:00~10:00 |
URL | https://www.gakushuin.ac.jp/prim/admission/briefing.html |
試験内容
考査
個別審査:お話の記憶は毎年出題。お話づくり、口頭試問、絵の記憶も頻出。その他生活習慣、運筆など。
運動:指示行動を伴うスキップは毎年出題。その他ケンケンなど。
行動観察・制作:2021年は玉入れゲーム、2020年度はブロック運びのリレー、2019年はお片付け
2021年
例年通り、全般的に記憶問題が多い印象。
お話の記憶は標準的な問題ですが、2021年度は動物の登場する種類が多く、数も出てきたため、誰が、何を、いくつ、まで覚えないといけないため練習が必要。絵の記憶もレストランの食事のメニューを使った問題。
スキップも太鼓が3回なったら赤、2回なったら黄、1回なったら青など、細かく覚える指示行動。
お話づくりはカードを3枚選んでお話づくり。
出題される学校が限定されるため、特段の対策が必要。
玉入れゲームは10人程度の部屋で、3グループに分かれて実施。
パンダ、猫、カエルチームに分かれて1人4回ずつ投げることができます。
面接事例
・志望理由
・お仕事と子育ての関わり、役立つことはあるか。
・初等科に期待すること
・お友達と仲良くするために工夫していること
教育方針
学習院初等科の教育目標
真実を見分け、自分の考えを持つ子ども
進んで工夫し、努力する子ども
真心を持って人や物に接する子ども
美しさを感じとる心の豊かな子ども
健康や安全に心がけ、進んで体を鍛える子ども
基本方針
教育活動全体
・自分の目で確かめ、自分の頭で考える自発的、創造的な学習態度を重んじ、自他の生命を尊重し、思いやりのある心と生きる力の育成に努める。
・自重互敬の精神を重んじ、豊かな人間関係を育む。
・運動への意欲を高めることにより、体力の向上を図る
・給食の施設・内容を整備充実し、食事作法等に力を入れ、食に関する関心と理解を深め、心と体の健康づくりに励む態度を育てる。
・人に迷惑をかけず、人から受けた好意に感謝し、正直で思いやりのある心を持ち、それらが適切な言葉となり、行動となって実践できるように心がけさせ、豊かな人間性や社会性を育む心の教育を推進する。
・日常生活のしつけを重んじた生活指導を充実させ、基本的生活習慣の確立と規範意識の向上に努める。
・自然や文化との触れ合い、体験的な学習を通し、社会の一員としての自覚を高め、国際社会に貢献しようとする精神を培う。
・児童一人ひとりが生き生きと初等科生活を送れるように、児童理解に努め、教員と児童相互の信頼関係を確立する。 また、家庭と連携し、健全な教育を推進する。
・知情意体の調和のとれた教育を行うために、すべての教科の指導を偏りなく推進する。
・学級担任のほかに、理科・音楽・図工・家庭・体育・英語は専科教員が担当し、高学年では、国語・社会・算数も専科的に指導する。
実施時期や学年を考慮して進める方針
・全学年に図書教育、3年生以上には情報教育を実施する。
・情報教育では、1人に1台タブレット端末を配付。
・視聴覚室にはクラスの人数分のPCを設置。PCの基本的な操作や、情報機器やインターネットなどを利用する上でのマナー(情報モラル)を学び、発展として他教科でも活用できることを推進する。
・3年生以上に英語科を教科として設置する。
・コミュニケーション能力の向上と国際社会の形成者としての自覚を育てる。
・英語教育では1クラスを2分割し、少人数による外国語への無理のない導入を図り、国際交流を意識した授業をしている。
各教科の学習事例
国語科
「正しく話し」「正しく聞き」「正しく書き」「正しく読む」ことは、すべての教科の学びの基礎となると考え、基礎・基本を疎かにせず、正しい日本語の担い手として児童たちを育むため、丁寧な指導を行う。
小学校の6年間を通した視点に立って指導し、教科書を中心にしながらも、学習院で制作した独自の教材を利用する。
・正しい日本語の担い手になるため、正しい言葉の使い方を学ぶだけでなく、豊かな情操と感性を育てることを大切にし、「学び合い」を通して幅広い視野を持てるように指導を工夫している。
社会科
問題発見・問題解決的な学習を進める上で、大切にしていることは、体験的な学習、対話的な学習、そして、深い学びにつながる学習を行う。
よりよい社会を創るための資質・能力を育むことを目指して指導している。
子どもたち自身が問題を捉え、その解決のために追及していく問題解決的な学習を行っている。
算数科
自分の考えを表現し、友だちの考えを理解しようとする子どもを育成する。
最後まであきらめずに粘り強く考える子供を育成する。
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