2019年10月12日に直撃した台風19号により、世田谷区二子玉川玉堤の、世田谷記念病院近くに住む親族が被災し我が家に避難しておりました。台風翌日、変わり果てた現場の掃除のため手伝いに行き来しましたので、二子玉川中心に直後の爪痕を記録に残しておきます。
また、2021年8月中旬の秋雨前線と線状降水帯による大雨の影響で、日本中で河川が氾濫しています。
南関東でも15日午前8時現在、多摩川の水位が上がっているようですので、近づかないようご注意ください。
2021年8月:秋雨前線、低気圧の接近による大雨による水位上昇
西~東日本に停滞する前線の影響で2021年8月14日、福岡県、佐賀県、長崎県で線状降水帯が発生するなど、西日本では記録的な大雨となっています。土砂災害や河川の増水・氾濫、低地の浸水などに注意する必要があります。
8月14日から15日にかけても関東は秋雨前線の南下や低気圧の接近に伴い、15日から局地的に激しい雨が降っているところがあります。東京なども一部土砂災害警戒情報が発表されており、昼頃にかけて大雨に警戒が必要です。
南関東で雨雲が発達しており、6時までの1時間の雨量は神奈川県相模原市・相模原中央で41.5mm、東京都心で22.5mm、24時間で降った雨の量が200mmを超えた所もあります。
土砂災害の危険度が高まっていますので、下記ご注意いただければと思います。
土砂災害の危険度分布では、東京多摩地方や神奈川県西部、千葉県北部などに「非常に危険」を示す薄い紫色や、「極めて危険」を示す紫色の領域が広がり、1都2県の一部の地域に土砂災害警戒情報が発表中です。
関東では午前9時頃から午前中にかけて雨雲が発達しやすい状況が続き、南関東を中心に30mm/時間以上の激しい雨が降る見込みです。降ったりやんだりを繰り返しますが、どこかで猛烈なゲリラ豪雨が常に降っている状況で、その雨は河川に収束されんされます。
急傾斜地では土砂災害が発生しやすく、増水して氾濫危険水位を越えている河川が氾濫してもおかしくありません。短時間の激しい雨によって道路冠水が起きることも考えられます。下記に過去に氾濫した過去記事もありますので、実際に起こった河川には近づかないようにご注意ください。
本当に危険ですので、雨が落ち着いたあとも川を見に行ったりせず、川などに近づかないようにしてください。
2019年10月:台風19号と多摩川氾濫の爪痕
二子玉川近辺では、多摩川で氾濫し水で溢れましたが、一部住民が孤立した玉堤や、死者が出た高津区など多くの箇所で被害が出たようです。世田谷記念病院も水没した様子が報道されていました。
二子玉川公園近くでも、町全体が水と泥で浸かりました。
下記は台風翌日10時頃の二子玉川公園です。水が引いたと聞き、避難していた親族と家が心配で見に来ました。
嫌味のように天気が非常に良く暖かい日で、既にアスファルトは乾いていますが道路は泥だらけです。
公園は人も少ないのですが、ベビーカーで散歩したり、台風直後でも子供たちが集まってスポーツしたり、普通の公園で見られる光景です。下図を見ると、ほのぼのしています。
これだけ見ると、台風一過で綺麗な青空ですが、後ろ(南側)を見ると下図の通り、まだ泥だらけでした。
大雪の後の雪かきのように、家の前の掃除をしている家としていない家で差があるようです。
避難している家が多いでしょうから、無理ないですが。
マンションはどこも住人の方が協力して自宅前の道路の掃除をしていました。
泥というのは雪より厄介で、塊を綺麗に流すには非常に手間がかかります。
親族の家も停電、断水となりましたが、台風が過ぎた翌日に復旧しました。
しかしながら、浸水した家は直接的なダメージが深刻です。水に濡れた家財もたくさん見ました。
下記は世田谷記念病院近くの河川。
13日11時前後ですが、水が引いて河川敷も乾いています。ジョギングしている人もいます。
一方、川を挟んで向かい側にある武蔵小杉もタワーマンションの一階に水が溢れ、水が使えず不便だったようです。
本日15日はまだ駅の一部改札が使えず、ただでさえ大混雑の駅が、より混雑していることが予想されます。
この点、事実関係は後日明らかになっていきますが、心配なのがファミリーに人気の街、二子玉川と武蔵小杉の今後です。
両社ともタワーマンションを有し、セレブが住む町としてイメージが定着していましたが、今回の一件で残念ながら不動産評価は少なくとも一時的には落ちると予測します。よく住みたい町ランキングでもムサコ、たまに二子は顔を出しますが、ファミリー層は敬遠するでしょうからダウンするはずです。
というのも、これまで多摩川はもう氾濫しないだろうという根拠ない予測が支配的になっていたからです。この前提のもと、二子やムサコにブランド価値が上乗せされ、人気につながっています。株価と同じで、予測してなかった事象は評価に盛り込まれてないので、このような事象が起きると影響を受けやすいです。
シニア層は氾濫の記憶があるので、二子やムサコの評価に懐疑的な方も少なくありませんが今回で立証されるかもしれません。
今後万全な治水を施したいところですが、温暖化の影響で、今回のような大型災害は今後頻繁に発生する恐れがあります。死に直結するリスクまで含まれますが、完全な対策を立証することも大変で、低層の評価が特に厳しいものになると予想されます。
二階以上の高層階は実際のところ色々なリスクは下がるのですが、何が起こってもおかしくないと状況に加えて武蔵小杉でタワーマンションのデメリットを露呈してしまったこともあり、この心証を覆すのは難しいです。
しかしながら、玉堤からわずか100メートル程度歩いたところから川を挟んで急な坂があり、一気に高台になります。
この坂を歩くのは非常に大変そうですが、高低差があり、安全面から言うと非常に安心です。地元でも坂を登ると安全と言われているようです。また、二子玉川から246を渋谷方面に登って瀬田の交差点まで行くと、かなり上がります。ここも安心でしょう。
このため、いざという時の避難は事前に動く限り容易です。
あと、色々言われているタワーマンションですが、このような大災害の際、暮らしが著しく不便で孤立するリスクがあるものの、死に直結するリスクは少ないです。風評含め、不動産価格の一時的な下落はあるでしょうが、繰り返されなければ本質的な価値は失わないと考えます。
困った人を皆が少しずつ助け合い、早期に町が回復されることを願います。
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