中学受験の面接対策と難関中学の学校別面接内容

竹早

今回は中学受験の面接がテーマです。

面接に関しては、私もかつてよく塾で相談されました。最初は筆記ばかりに目が行きますが、直前になると急に焦ってくるようですね。多くの子供にとって初めての経験で無理もないですが。

中学受験において、幼稚園受験や小学校受験より比重が落ちるものの、多くの学校で筆記テストと併せて面接が行われています。
個の評価は学校によってまちまちですが、お子様は緊張することを覚える年になってきますので、大きな負担になりがちです。

タイミングは筆記テストの当日に行われるところが多いですが、伝統校は前後に行う場合があります。
立教女学院、湘南白百合、横浜雙葉など小学校受験でもおなじみですが、筆記テスト前に行います。また、慶應附属中は筆記テスト後に行います。

面接の形式は主に下記の通りです。

・生徒のみ
・生徒のグループ面接
・生徒と保護者同伴
・保護者のみ

中学受験では、生徒のみで面接することが多く、小学校受験と大きく異なる点です。

時間は概ね10分前後が多いですが、学校によりまちまちです。

良く聞かれる質問内容は下記の通りです。
細分化する必要がありますが、下記で質問の9割はカバーしているのではないでしょうか。

・志望理由
・入学後の目標
・小学校生活で印象に残ったこと
・自分の性格について:長所、短所
・趣味、特技
・好きな科目、苦手な科目
・小学校時代で打ち込んだこと(スポーツなど)
・家庭生活について
・保護者の教育方針
・関心ある時事ニュース

ベネッセによる学校へのアンケート結果によると、面接で重視されるポイントは下記の通りです。
・返答内容
・意欲
・態度
・人柄
・言葉遣い

小学校高学年になると、面接の対応能力は千差万別です。
この中で平均的に求められるものは高くありません。的確に回答するか否か、学校に対する熱意、あとは性格面など、基本的な点がクリアできれば良い学校がほとんどです。

目次

面接の心構え

小学校の子供が中学受験の面接に臨む心理的なストレスは計り知れません。
当日、実力を発揮できるように準備したいところです。

このため、お子様には、面接でできなければ落ちる、というような、合否に直結するイメージを持たせるべきではありません。

面接で話すスキルというのは日々の積み重ねや元々の性格も影響しますので、
付け焼刃で克服するのは大変なこともあります。

このため、まだ時間がある方は、1年単位で、社交性が要求される場や、人前で話す機会を積極的に作り、場慣れしておくと良いです。大人になっても同じなのですが、ビジネスの場で、プレゼン準備に何日もかけた割にうまく話せない方がいる一方で、慣れている方は準備そこそこでうまくこなせてしまいます。

中学受験でも、できることなら当然後者が望ましいです。
練習すれば、飲み込みの早い小学生はすぐに苦手が得意に変わります。積極的に練習していきましょう。

時間がない方は、「声の大きさ・言葉遣い・礼儀」だけをしっかり意識しましょう。
無言となる時間を避け、相手方に悪い印象を与えさえしなければ、なんとかなることがほとんどです。

面接を重要視する中学校

英語受験だったり、帰国子女枠の試験については、英語スキルとその背景を確認する趣旨から、一般的に面接が重視されます。
具体的には、学習院中等科、渋谷教育学園渋谷、女子聖学院、聖学院、桐朋女子、三田国際学園、都立白鷗、鎌倉女学院、洗足、埼玉栄、昌平、立教新座などです。

この他、AO入試要素が強い受験形式においても、当然に面接が重視されます。

あとは慶應中等部などの伝統校ですね。このあたりまでは、特段の対策が必要と考えたほうがよいです。

難関中学校の学校別面接内容

人気の難関校を対象に、過去の面接内容をご紹介します。
来年度も同じ形式が踏襲されるかわかりませんので、塾で補完頂けますようお願いします。

桜蔭

受験生と保護者、別々に実施。
受験生は5名ずつのグループ面接。面接官は2名で3分程度。
保護者は1名のみ面接、面接官は2名で3分程度。

質問内容はオーソドックスで、上述した「よく聞かれる質問内容」から聞かれることが多い。

また、保護者対象でアンケートが当日実施される。志望理由や子供との関わりについて、幅広く書けるように準備しておきたい。

女子学院

受験生5名のグループ面接。面接官は2名で9分程度。
お勧めの本や、今年を漢字で表すと、など、やや奇をてらった傾向がある。
即興で答える局面が多いので、場慣れしておきたい。

雙葉

受験生のみの個別面接。面接官は2名で3分程度。
内容は「よく聞かれる質問内容」の範囲内。

慶應義塾湘南藤沢

受験生と保護者、別々に実施。
受験生は個別面談。面接官は2名で長くて10分程度。
保護者は面接官は2名で5分程度。

受験生の質問内容は「よく聞かれる質問内容」の範囲内。

保護者は、事前に提出した「家庭での活動報告書」に基づいて質問が行われる。

慶應義塾中等部

二次試験で、受験生と保護者同伴で実施。時間は5分程度で、教育方針の論点が多い。

慶應義塾普通部

受験生のみ個別面接。面接官は3名で3~5分程度。
内容は上述の「よく聞かれる質問内容」に加え、歴史上の尊敬人物から国際情勢まで多岐にわたる。

早稲田大学高等学院中学部

受験生5名のグループ面接、15分程度。その場でまとめ、プレゼンを伴う課題があることも。

東京学芸大学附属竹早・小金井

受験生5名のグループ面接。面接官は2名で10分~12分程度。

 

帰国生のみ面接を課す難関中学校

渋谷教育学園渋谷

受験生6名のグループ面接。面接官は2名で25分程度。

受験生対象に、併願校や志望順位のアンケートあり。

渋谷教育学園幕張

受験生4名のグループ面接。面接官は日本人3名、外国人2名で25分程度。

海城

受験生のみ個別面接。面接官は日本人2名で10分程度。

栄東

受験生のみ個別面接。面接官は2名で10分程度。

開智

受験生のみ個別面接。面接官は日本人と外国人1名ずつで7分程度。

受験生対象のアンケートあり。内容は通塾名など。

 

 

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