我が家では、ここまでペーパー対策の多くを一般書籍に頼っています。
都内で大きな本屋へ行くと、たいてい小学校受験ものコーナーがありますが、網羅的に自学自習できる教材として、こぐま会と理英会の教材が人気です。
今回、この2社の人気シリーズの書籍を比較したいと思います。
新年長冬期はペーパーを完成させたい期間と位置付けられ、各幼児教室でも人気となりますが、まずは基礎をバッチリ抑えることをおすすめします。市販の教材と主要校の過去問を年長期までに抑えれば、大手教室ではトップ層のまま最後まで乗り切り、合格レベルに達します。
一部ペーパーを早く進めているカリキュラムの教室があり、年長の春頃まで一時的に差をつけられますが、過去問のレベルまでしっかり抑えておけば、夏以降、自然と追いつけますので焦らずに。
なんとかなる指針を示すために下記秋の志望校別模試(毎年倍率10倍超)の結果を掲載しておきます。
こぐま会は、恵比寿に本校があり、教室数はそれほど多くないですが、女子校中心に高い合格実績があります。理英会は非常に教室数が多く、特に神奈川は高い合格実績を誇る幼児教室です。
両者とも小学校受験教室としても有名ですが、自学自習の教材では、この2社が代表的ではないでしょうか。
通学と比較して、小学校受験を自学自習するメリットは、費用面です。
幼児がしっかり机に向かって勉強するにはうまい誘導が必要になるものの、費用面では大きな違いが生じます。
幼児教室の通学であれば、概ね1分あたり100円以上の授業料がかかります。
ざっくりですが、2時間であれば12,000円程度、1ヶ月に50,000円近くかかる計算です。
しかしながら、書籍は安価で、単元ごとに分かれている書籍が一冊600円~700円です。
シリーズ全部揃えても10万円に満たない金額ですので、価格差は雲泥の差です。
こぐま会・・・ひとりでとっくん全100冊、各660円
理英会・・・ばっちりくんドリル全110冊、各770円
ひとりでとっくんとバッチリくんドリルの違い
価格とボリューム
こぐま会より理英会の方が、税抜ベースで100円程度高いです。
しかし、こぐま会はB5サイズで理英会はA4サイズで、理英会の方が大きく表紙も色鮮やか。このあたりが価格の違いと考えるとしっくり来ます。
問題数は、概ね両者とも1冊あたり30問程度で、差はありません。
構成
こぐま会は、単元ごとに、ボリュームに応じて点図形1,2,3というようにランクを設けています。また、全ての冊子に対象年齢が書いてあります。基礎的な内容であれば4歳~、応用であれば5歳~です。
余程先取りしていない限り、4歳のうちは4歳の教材で十分です。5歳~は受験まで継続して使えます。
理英会は、全ての単元を基礎と応用に分けています。
基礎は年少~年中、応用は年中~年長が目安です。
問題のひらがな・漢字表記
やってみるとわかる大きな違いがあります。
こぐま会は問題がすべてひらがな表記、理英会は問題が漢字表記です。
このため、理英会の問題を取り組む際はほとんどのお子様は親と一緒にやる必要があります。
しかし、こぐま会は、「ひとりでとっくん」の名のとおり、ひらがなさえ読めれば自分で解き進めることができます。
そうはいってもお話の記憶(CDもありますが)や、お話づくり、絵の記憶や、昔話など、親のフォローありきで進むものも多いので、実際にできるのは半分ぐらいですが、これは人によっては大きな違いです。
幼児が1人で勉強することが必ずしもよいかどうかはわかりませんが、こぐま会は、1人で勉強しやすい教材です。
このような教材は少ないので、貴重です。
但し、理英会は紙が大きいこともあり見やすく、ほんのわずかですが問題の指示がわかりやすいかな、、、という気もします。
具体的な違い(点図形)
点図形を例に挙げて比較してみます。
こぐま会ですと、3冊に分かれています。点図形の1,2,3です。
点図形1、2は4歳向けの基礎、点図形3は5歳向けの応用です。
これらは全てひらがなで問題が書かれていますので、摸写が中心の点図形と言うこともあり、
自分で解き進めることができます。
1,2は単純な摸写から入り、無理なく学習できます。3はそれなりに歯ごたえのある問題もあります。
理英会ですと、点図形は61(基礎)・62(応用)、点図形の発展95(基礎)、96(応用)の4回に渡って準備されています。
95、96は点図形の概念を前提に、推理やパズル的思考が入っていきます。今96に取り組んでいますが、絵の回転に合わせて点図形も回転して書くなど、大人でもやりごたえのある問題があります。
問題自体は4冊準備されている理英会の方がバリエーションが多いこととなりますが、こちらは一人で進めることは困難で、問題をつど読んであげて、常に二人三脚で進める必要が生じます。
どちらが良いかの違いで言うと、自学自習をさせたいか否かが大きな決め手の一つになるのではと思います。
両者とも単元ごとに分かれており、8割がた区分は一致しますので、単元ごとに使い分けても問題ないでしょう。
私のおすすめは下記です。もし苦手分野があれば、是非取り組んでみてください。きっと得意分野に変わります。
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