ようやく、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策がまとまり、令和2年度補正予算案を組み替え、特別定額給付金として、国民1人当たり現金10万円の一律給付が決まりました。
10万円の支給プロセス
給付対象者は基準日(2020年4月27日)において、住民基本台帳に記録されている者とされています。
受給権者はその者の属する世帯の世帯主と規定されていますが、DVなど家庭内でトラブルがある方は、これ以降でも特段の対応も可能です。
特別定額給付金の申請方法は、下記の2通りで実施されます。
・郵送申請方式
・オンライン申請方式:マイナンバーカードが必要
前者は市区町村から送られてくる申請書を利用し、後者はマイナンバーポータルを利用して、それぞれ振込先口座などを記入します。
郵送申請方式の場合、本人確認書類の提出が必要となります。この点オンラインの方が明らかに楽で、手続きも早いと見られますが、新規発行には通常1か月以上時間がかかります。まだお持ちでない方は、郵送対応の方が良いでしょう。
受付開始日や給付開始日は市区町村によって異なりますが、早い所では5月のGW明けには支給開始となりそうです。
また、申請期限は郵送申請方式の場合は申請受付開始日から3カ月以内とされています。リーマンの12,000円とは桁が異なるので忘れる方は少ないでしょうが、早めに対応しましょう。
財源はどのように決まる?
この財源は下記の通り算定されます。日本の総人口は2020年3月1日現在で、1億2,595万人です。
全員に10万円を給付すると、12.595兆円が必要です。7日に閣議決定された第1次補正予算案では財政支出16.8兆円、これを組み替えるのも容易ではないです。減収世帯に30万円を給付する「生活支援臨時給付金」4兆円が既に計上されていますので、これよりも3倍多い計算。12.595兆円を出すためには、生活支援臨時給付金を取り下げるか、その他8兆円余りを他の歳出から切り崩したり、財政資金の増額が必要になるわけです。
その後、、、
20日の報道によると10万円給付で必要な金額は12.88億円とのことです。上記の計算とほぼ一致しますね。
また、30万円の給付金を取り下げる方向で動いているようで、約4兆円が浮くとして、概ね9兆円弱増えることとなります。その結果、予算は25超6,914億円になるとのことです。この足りない金額は赤字国債で対応します。
これらを簡単に言うとお財布に17万円あり、貧乏なAさんに4万円あげるなど使い道を決めていたところ、子供たちがたくさん来てお年玉を12万円以上渡さざるを得なくなったような状態。Aさんにあげるのをやめて、更にお金を9万円引き出してくる必要が生じた状態です。しかしこの9万円はキャッシングです。
対象は、所得制限など人による区別をすることなく、完全に一律10万円支給されます。小さい子供が1人いる3人家族は30万円。大家族はまとまったお金がもらえますね。
感触としては、野党的なポジションにある方は何をしても文句を言うでしょうが、私はこの点は評価しています。
これまで確かに動きが遅かったですが、人気取りであったとしても、世が求めるニーズに合わせて転換してきたからです。
自営はもちろん、サラリーマンも休業で手取りが減る方がたくさんいます。
10万円では間に合わないという方もいるでしょうが、助かる家庭も多いでしょう。
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