小学校受験費用はいったいどれぐらいかかるのか、、
このトピックは書籍やブログでよく目にします。
しかしながら、実際に受験を駆け抜けてみて、この金額は実態とは乖離していると感じました。
なぜなら、小学校受験にかける費用というのは、受験校や準備期間によって千差万別で、平均値を取ることは非常に難しいからです。
小学校受験の幼児教室費用は非常に高く、1分あたりの単価で100円を割ると安いほうになり、通常100円~150円、高くなると200円近くに及ぶものもあります。また、難関校になると一日に5,6時間教室に通う方も周りに非常に多いので、これが幼児教室費用が青天井と言われる所以です。
このため、難関校4校の直前期に絞って、受験するご家庭にかかった費用を伺ってみました。
周囲の実際の教室通学状況に照らしても、信憑性ある傾向が出ているかなと感じます。
・慶応義塾幼稚舎
・慶應義塾横浜初等部
・早稲田実業初等部
・雙葉小学校
2021年5月20日時点の結果は下記の通りです。
凡そ4割程度が100万円以上と選択されています。
一か月に33万超の費用になると計算できますが、ちょうど大手幼児教室の特定の学校別対策が2時間×15日で税込33万円です。
講座をフルで取っていくと必然的に金額は積み上がり、歯抜けでピンポイントで取ると金額は安くなりますが、やや歯がゆくなります。
実際はこれだけではなく、多くの方が幼児教室を複数掛け持ちしています(記事はこちら)。
(2~5時間/日)×(4~6日/週)通っていますから、3か月で幼児教室費用が200万円を超える方も出てくるわけです。
我が家は予算の関係でそこまで取れていませんが、講座をフルで取れる余裕のある方は総じて手ごわい印象です。
半日で帰ると、もう帰るの?というマウンティングにも似た空気を感じていました。
今年はコロナの中断期間がありましたので単純な推定計算はできませんが、年間通しての費用ですと、この2倍~3倍で計算すると概ね合致してくるかなと思います。
試験直前期の学費
上記の費用は幼児教室の学費だけですので、実際はこの他、自習のための一般書籍の料金、その他習い事、スーツや靴、かばんや雨具に小物、試験の考査料など諸経費がかかります。
一般書籍は幼児教室の費用節約にも有用ですが、過去問は総じて高く、1セット2,000円程度します。
考査料は私立であれば凡そ2万円~3万円程度です。国立であれば、願書が今年から有料になり1,000円程度になりましたが、考査料も3,000円余りですので、5,000円程度で受験できます。
最後に大きいのが合格後の入学手続金ですね。学校によってまちまちですが、受験前の段階では、少なくとも1校50万円程度見ておいた方が良いでしょう。合格後すぐに全額振込を要する学校もあります。
小学校受験 難易度別費用分布参考
最難関校 | 難関校 | 準難関校 | 国立小学校 | それ以外 | |
基準 | 慶応、早実、雙葉など | 倍率5倍以上 | 倍率2倍前後 | 東京の国立小 | 倍率1倍前後 |
費用目安 | ★★★★★~ | ★★★★~★★★★★ | ★★ | ★★★~ | ★ |
備考 | どれだけやっても安心できない青天井 | 最難関校と同様の時間をかける方も多い | 幼児教室は週に1~2回 | 対策時間は幅広いが、幼児教室は少なくても足りる。 | 幼児教室は週に1回でも足りる。 |
上記アンケートをもとに、難易度別にかかる費用を分けてみました。
この点主観が入って恐縮ですが、★が多いほど費用がかかることを示しています。
幼児教室通学の参考になればと思います。
最難関校として4校挙げましたが、他に名だたる難関校がたくさんあります。これらの学校はかける時間として最難関校とあまり変わらないことがあります。
両者の違いは、最難関校受験はかける時間と費用に限界がない方が多いことです。
例えば幼稚舎志望の場合、+αで絵画を早くから習う方が多いですが、併願でペーパー難関校を受験しますので、ペーパーも手抜きなしで対策し、これが幼稚舎でのペーパーの保険も兼ねます。
費用に上限がない方も多く、歯止めをかける条件は費用ではなく時間である方も多いです。費やすことができる時間は全て幼児教室に充てるわけですね。週5~6回、毎日のように教室に通い、たまに外出する時は、小学校受験のネタ作りのためだったりします。
2020年はコロナでキャンプが圧倒的人気ですね。
ここまでやれば良いという目安もないので、いくら努力しても不安は尽きず、安心できる点がないのも特徴です。
一方で、倍率が2倍以下の学校になってくると、幼児教室にかける費用の考え方はガラッと変わります。
時間よりも費用面が制約条件となり、週に一回通うか、二回通うか、そもそも通うかと迷われる方が多いのではと思います。
この点、自習や復習をしっかりやっていれば、週に一回でも事足りることも多いです。
よって、通常のお受験費用としてアンケートを取れば、その平均値としての金額はあまり実態を表さなくなります。
国立小学校に関しては、特別な対策にかける時間が少ないこと、日々の遊びの延長で対応できる内容が多いことから、幼児教室にかける時間はそれほどでもありません。但し、難関であることには変わりがないので、費用をかける方もたくさんいらっしゃいます。
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