小学校受験も、神奈川の試験がピークを過ぎた感がありますね。
東京都心でも、非常に多くの方が1時間程度かかる受験校へ試験へ臨みました。
10月で試験や面接が一番集中するのは10月20日前後で、東京の人気校の面接と重なったり、最初のピークがやってきます。
ここで試験日程が被って断念するパターンも非常に多いです。
本年は、私の把握している限り難関校は軒並み志願者が増加している印象で、国立も私立もかなりの激戦になる見込みです。

この点、周りを見渡しても、皆さま確かに遠方であっても神奈川の学校を受験されています。
今回、多数併願される複数校受験について、実際に試験を迎えて感じたメリット・デメリットを考えてみます。
併願受験校を増やすメリット
・お子様及び家族の試験慣れ
・本番を通じた弱点の把握
・合格確保による心理的余裕と全滅回避
まずメリットは、何をいっても試験の場慣れです。
これはやはり影響が大きいと思っていて、最初の1校は身構えますが、1回行くと、2回目以降緊張はかなり緩和されます。
親が緊張していなければ子供も緊張しないもので、2校目から実力を発揮するケースも多いようです。
また、実際に試験を受けると、できなかったところなどが反省点として残り、志望校に向けて同じ失敗をしないよう対策を練ることもできます。
10月のうちに合格しておけば、合格校によっては11月の試験は楽しむ余裕さえ出てくるでしょうから、精神的な負担も非常に軽くなりますね。
併願受験校を増やすデメリット
・受験準備に要する時間のロス(選択と集中の視点からは不利)
・風邪、コロナのリスク
・合格が重なった場合の入学手続費用が甚大
メリットに対して、デメリットは目に見えにくい大きなものがたくさんあります。
特に大きいと感じるのは、志望校が増えることによる、直前準備の分散です。
併願受験校が増えると、行くかどうかわからない学校のために願書取り寄せ、願書記入、出願、最低限の受験準備、試験当日と、非常に時間を要します。よく「選択と集中」という言葉が使われますが、やるべきことを絞れば絞るほど、その効率性は加速度的に高まっていきます。仮に同じ志望度の学校が2つになると、同じ成果を上げるの必要な学習時間は通常2倍以上となります。これは、1つに絞っている方は、同じ範囲を2回復習したり、より確実に学ぶことができるからです。あれやこれやと手を出して、出題されないことをしていると無駄になるわけです。
これは大学受験や公認会計士試験など、どの段階の試験においても同じことが言え、確度が非常に高いデメリットです。
あとは風邪のリスクです。今年は、体温という絶対的な尺度で判断されることもあり、非常にセンシティブになります。試験当日は待合室で長時間拘束されたりしますが、この中には体調悪い方も一定率で必ずいますので、かなりリスクの高い空間です。この数日後体調不良に陥ったりすると、本命で厳しい状況下に置かれます。
【2020年秋】小学校受験の出願数比較
こうしてメリット・デメリットを比較してみると、両者異なる視点の大きなメリット・デメリットが存在することがわかります。
合格に近づくために、場慣れを重視するか、試験対策の効率性を重視するか、風邪のリスクをふまえるか、何を重視するかによって併願校や併願数を決めると良いでしょう。
なお、説明会はできるだけ幅広く行って足跡を残すことをお勧めします。
ぎりぎりになって受験したいと思っても、説明会の参加がゼロであれば、人気校を受験しようとする気持ちにはなれないからです。早い方は志望校に年少から通っていますが、最低でも年中後期から通っていれば、多くの学校で致命傷には当たらないと考えます。
宜しければ下記アンケートにご協力ください。結果だけでも確認できます。

2021年2月10日までの集計結果を記録しておきます。
10校以上も目立ちます。他のアンケートによると、コロナ禍による学習環境の意識の高まり、WEB出願などにより、一人当たりの出願数が増えたようです。
出願数 | 票数 | 割合 |
1校 | 8 | 5.1% |
2校 | 21 | 13.4% |
3校 | 18 | 11.5% |
4校 | 25 | 15.9% |
5校 | 13 | 8.3% |
6校 | 17 | 10.8% |
7校 | 17 | 10.8% |
8校 | 8 | 5.1% |
9校 | 7 | 4.5% |
10校以上 | 23 | 14.6% |
157 | 100.0% |
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