今回、幼稚園受験や将来の小学校受験を予定されている方向けの記事です。
幼稚園受験や小学校受験でお受験を前提として学習を続けていると、語彙力の壁が気になることがあります。
この点、大学受験における英単語のように単語帳があればと思うことがあるかもしれませんが、幼児にとってはやや非効率で、少しずつ、日常生活の体験を通じて覚えながら(インプット)、フラッシュカードや問題集で理解を確かめる(アウトプット)が王道と思われます。
幼稚園受験はもちろん、小学校受験においても必要とされる単語はそれほど多くなく、過去問では常識な単語しか出題されていいません。
このため、単語から入って一気に学ぶよりも、日常生活で出てきたものを一つ一つより深く教えて、問題集ベースで語彙力を少しずつ補完し、必要に応じて辞典を調べる方が効率的です。
日常生活で教える単語に一工夫
日常生活で出てきた単語で、お子様が「これ何?」と聞いてくることがありますよね。
この場合はチャンスです。お子様から聞いてきたときは、その解答をかなり高確率で、しっかり覚えてくれます。
この際、ただ言葉を教えるだけでなく、使い方を教えたり、切って断面図の学習に展開したり、場合によってはお手伝いまでしてもらったりと、深堀して応用論点まで教えると、一度で身につきます。
生き物や植物、食べ物などは、その特性も一緒に抑えてください。下記は一例ですが、出題される範囲は決まっています。
・赤ちゃんと大人の違い
・卵で生まれるかそうでないか
・何を食べるか(虫・植物)
・季節(花・実)
・根っこ・葉・種
・足(足跡)、尻尾
・断面図
上記は思いついたものを書きだしただけですが、何度も過去問を親子で取り組んでいると、出題される範囲が見えてきて、同様に抑えるべき語彙の範囲も見えてきます。
言葉遊びは効果的
言葉を効率的に増やすおすすめの遊びは月並みですが、しりとりです。
しりとりを通じて、新しい言葉をどんどん覚えていきますし、しりとり自体が受験に頻出です。
しりとりが進んでくると、色々と応用できます。しりとりはその言葉の通り、一番後ろのある音でつないでいきますが、二番目の音でつないだりすると、かなり頭を使います。また、赤いものだけを言っていく、動物だけを言っていく、など、言葉遊びは簡単に工夫できる割に、語彙力、創造力に加えて受験にも実際に出るということで非常におすすめの学習法です。
おすすめの教材として、基本を抑える意味でフラッシュカードと問題集は有用です。
公文、七田、こぐま会、理英会などのフラッシュカードで人気ですが、公文は基本かつジャンルが幅広いです。
今回、下記に役立つものをご紹介しておきます。
お受験に役立つフラッシュカード
お受験に関係するフラッシュカードをご紹介します。
単語帳に相当するものは小学校受験ではありませんが、順序的にことばの図鑑から入るよりも、フラッシュカードから入る方が効率的です。基本単語を集めたフラッシュカードであれば、無理なく必要な範囲を抑えることができて、理解も確認できます。
くだものやさいカード(公文)
幼稚園受験でも使いたい教材ですが、年少までにしっかり抑えたい教材です。
年少から年中にかけて、ただ言葉だけ抑えるのではなく、どのような特徴があるのか、断面図も一緒に教えてあげると有用です。
【小学校受験】野菜・果物の断面図を実際に切って覚える学習効果
しぜん博士 植物のなかま(理英会)
小学校受験を主目的として作成しているため、季節の解説など、細かいところの説明が行き届いています。
種類も50種類あり、更にクイズ形式のカードもついており、理解度チェックもできます。
但し、サクラがある割にイチョウやモミジなどなく、木と草の分類がやや曖昧という印象も受けました。
また、季節の分類が複数の季節に渡るものも多かったですが、受験上はやや混乱を招く一面もあります。
正しいことを言っているんですけどね。
花と木カード(くもん出版)
上記理英会の補完に最適です。
こちら31種類しかないのですが、25年に渡る伝統的なベストセラーで、色々な方の目に触れた教材です。
理英会の教材にない木のカテゴリ、違った視点での絵のタッチで、理英会と併用することで植物カテゴリを確実に抑えることができます。また、上図の通り、春、夏、秋、冬を明確に言い切ってくれます。
理英会のカードと併用することで、両者の痒い所が解消されます。
かな絵ちゃん(七田)
こちら七田の定番、かな絵ちゃんです。
語彙の数が多く、非常に人気のある教材です。メルカリ等でも安く入手できません。
とにかく単語が多いので、幅広く言葉が覚えられます。これを1~2歳から常時回しているご家庭の語彙力、脳の処理能力は凄いのではないでしょうか。
こちら、魚の種類一つ取っても、かれい、ひらめ、あじ、さば、かつお、まぐろ、さんま、など大人でも区別ができないことがあるほど種類が豊富で、3~4歳になると語彙力強化に有用で、先取りして語彙をたくさん抑えることができます。フラッシュカードは都度理解を確認できる点が良いですね。大人と勝負する形で進めるとお子様のやる気が出ます。
しかしながら、こちらは単語数が多いので、オーバーワークや消化不良に気を付ける必要があります。
小学校受験という目的がある場合、ジャンルごとに他の教材を抑えるだけでも十分対応できます。
タイミングとしては、年少であれば十分間に合いますが、年中以降であれば、他の学習との兼ね合いも考慮したほうが良いでしょう。
【年少以上】言葉の数を増やす問題集
語彙力を増やす目的で、役に立つ問題集をご紹介しておきます。
但し、これらは小学校受験を前提として作成しているので、早めに取り掛かるにしても3歳後半以降がおすすめです。
問題集に取り組みながら、実際に出題される語彙の範囲を把握し、お子様の理解を確認することが目的です。
あまりに出題されない範囲を取り組むのは小学校受験を目的とする場合宜しくないので、必要な範囲が網羅された問題集に取り組むことが必要とされます。
こぐま会
こぐま会の問題集は非常に安価で、基本かつ重要な論点を無理なく抑えることができます。
また、お子様でも一人でとりくめるよう、問題が平仮名で書かれています。
平仮名が読めれば、お子様が一人でも取り組みやすい教材になっています。幼児教室へ通学前の予習教材としても最適です。
理英会
一般書籍で分野ごとに購入できる書籍として、こぐま会と並んで人気がある教材です。
網羅している範囲はほぼ同じですので、重要な論点は両者とも取り組んでおきたいところです。
基礎と応用に分かれており、年中の秋までは基礎がおすすめです。それ以降は進捗に併せて基礎と応用を使分けて頂ければと思います。
辞典
一冊は準備したい辞典ですが、辞典を使うタイミングは、お子様が自ら進んでみている時か、問題集で間違った時にその関連で調べるときに限定する方が望ましいです。本来、写真と絵でどちらが良いかは評価しがたいのですが、お受験は全て絵で出題されるので、受験前提では絵の方が良いです。
学研 ことば えじてん
3,000以上の絵と言葉につき、それぞれの意味が書かれています。まさに幼児から小学校低学年向けの言葉の辞典です。
迷ったらこちらで良いと思います。
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