【幼児教育市場】リソー教育グループ(伸芽会、伸芽’Sクラブ)について

伸芽会 池袋

皆さまこんばんは。

今日は珍しく株のお話です。皆様、株式投資はされていますか?
私は株は10年以上やっていませんが、監査が仕事ですので専門です。
会計士は株を買うことが禁止されているわけではないのですが、株で儲けることは誤解を招きますので、買うとしても長期保有が望ましく、少なくとも短期売買を繰り返すようなデイトレは向きません。

さて、今日たまたま、ヤフーファイナンスのトップページでリソー教育グループが値上がり率7位にランキングされているのを発見しました。
リソー教育グループは一部上場の会社で、伸芽会の親会社です。

本日の株式市場は値上がり223社、値下がり3,698社、日経平均は実に595円安と大幅安の中、リソー教育グループは前日比38円高の418円と実に立派です。

そこで、直近の決算報告を調べてみました。今回、事実に基づく分析を簡単にしてみたいと思います。

リソー教育グループは、伸芽会の他に、学習塾TOMAS、家庭教師の名門会も運営しています。決算は2月決算です。日本では3月決算、次いで12月決算が多いので、そこそこ珍しいです。

さて、HPで開示されている第二四半期(2018年6月~8月)の決算報告を見てみますと、幼児教育事業部門(伸芽会、伸芽’Sクラブ(しんが~ずくらぶ)の第二四半期の売上高 は2,285百万円(前年同期比16.4%増)でした。また、学習塾事業部門(TOMAS(トーマス)は売上高5,785百万円(前年同期比 9.7%増)。ともに好調です。家庭教師の名門会はほぼ横ばいのようです。

このように、伸芽会とTOMASが伸びていることがわかります。伸芽会は通っている手前理解できるのですが、TOMASもこれほど伸びているとは驚きました。
売上規模もTOMASは伸芽会の2倍以上です。小学校市場においても支持されているんですね。

そして面白いことに生徒数の増加も記載されていました。伸芽会は本年8月末時点の比較で、16.7%増、TOMASは7.2%増とのこと。
やはり売上と比例していますね。流石に偶然でしょうが、伸芽会なんてほとんどニアミスです。

伸芽’Sクラブは我が家は縁がないのですが、非常に人気があり、伸びているらしいですね。これも具体的に記載があり、学童保育(小学校1~3年)は前期比32%増、英才託児事業(1歳~3歳)は前期比12%増で順番待ちの状況。

因みに、株価が上がったのが今日ですから、昨日買えば非常に儲かったわけです。今回いきなり上がった要因としては、ゴールドマンサックスが目標株価を引き上げたことに起因するようです。
この点、株で素人がプロに勝つ方法があるとすれば、素人は現場を一番に知ることができる点です。伸芽’Sクラブが昨年に比べて大人気のようだ、というのは保護者間でもよく言われていました。いくら天下のゴールドマンサックスといえど、現場には勝てません。

数字の情報を不正に得て株を買うのはインサイダーでつかまりますが、現場の情勢を肌で感じて自分の判断で株を買うのは極めて正常な行為です。このような視点は非常に有効ですよ。

私は15年ほど前、会計士になる前は株を買っていました。
この際、現場の動きから業績アップを感じた場合は勝率が非常に高かったです。

例えば牛丼店すき屋を営むゼンショーは、会計士受験生の頃、私は週に2回程度通っていました。お店に行く度にお客の数を記録していました。同時に、ゼンショーがホームページで毎月すき屋の来客数などを決まった日に開示していました。このため、おいしい新商品が出たときなど、自分で現場の売れ行きを予想して、直前に買うわけです。開示されるデータが良ければ株が上がり、得をする可能性は高まりますね。

この他、豆乳の紀文は豆乳ブームの流れにのり、うまくいきました。一時期、テレビ報道によって豆乳がバカ売れし、その日の夜のうちにスーパーから豆乳が消滅する時期がありました。なぜ覚えているかというと、私も買おうと思ったから、、、(笑)。
面白いことに、次の日はまだ株価は上がりません。一日や二日豆乳が消えても、ニュースにならなければ情報が伝わらず、また一過性のものかもしれないからです。意外にも豆乳が売れて大変というニュースが定着するのに1週間程度かかり、その後は1年ぐらい株価はじわじわ上がり続けたと記憶しています。

逆は逆で、失敗したこともあります。ITバブルがはじけた2,000年頃、10分の1になったソフトバンクの株を買ったら、更に株価が10分の1程度になりました。(笑)。今思えば目の付け所は良かったが早すぎた。まだ携帯も球団もない頃のソフトバンクです。

話がそれましたが、リソー教育グループは少子化にもかかわらず、業績を伸ばし続けている驚異の会社です。
来年平成31年2月期は会社の純粋な儲けを示す経常利益は前年比126.2%増の見込みとのこと。凄いですね。
これを知った方は、よし株を買おうと思う方がいるかもしれませんが、その点、十分にお気を付けください。
株式は将来の成長や期待、思惑を全てのみこんだ金額です。皆さんが良いと思う株は、それは既に評価に表れています。
よって、期待値が将来下がると、株価も下がります。今回126.2%アップ予想といっているにもかかわらず、3か月後に110%と下方修正すると、通常評価は下がります。

なお、短信にも記載されていますが、リソー教育はTOMASの売上割合が一番高いので、TOMASの売上が講習で伸びる8月や12月を含む第二四半期、第四四半期の売上が伸びるようです。但し、全て前年同期で比較することで、正しく比較することができます。

詳しくはこれらの決算情報はホームページの有価証券報告書や短信で詳細に開示されています。
興味を持った方は、ご自身の責任で良く調べて、慎重にご判断ください、、、。幸運あれ。。



 

 

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