【幼児~小学生】英語絵本の適齢期を探る

今週発売の週刊ダイヤモンド22年9月10日号「小学校低学年の教育」特集に、英語学習に関するコメント掲載頂きました(76ページ)。

上記ダイヤモンドの特集記事は全体として小学校低学年の早期学習を煽る内容ではなく、長短織り交ぜつつ、この流れにいかにうまく乗るかという視点で展開されています。特に次ページのおおたとしまささんの特集ページは、我が家の方針と一致するところが多く、非常に共感するところです。
私のコメントは英語学習に関する一側面だけですので、この場で幼児~小学生低学年の英語にフォーカスして追記させて頂きたいと思います。

目次

英語学習環境の変化と娘のあゆみ

子供を取り巻く英語学習環境は、私が塾講師をしていた20年前と比較すると大きく変わりました。
文部科学省が開示している、中高生の英語学習状況の公式データからも毎年基礎力が上昇していることがわかります。

当ブログを始めた2018年と比較すると、英語学習の選択肢も非常に幅広くなりました。
オンライン英会話一つとっても、当初は4歳以上が主で全て網羅出来たのを覚えていますが、今は数も倍以上になり、3歳以下も対象としている先も増えています。
学習指導要領が変わった2020年前後を中心に、ご家庭の意識は年々高まっているように感じます。

出典:文部科学省 令和3年度「英語教育実施状況調査」より

しかし、我が家はこの流れに流されて英語漬けの日々を送ることも、英語学習を無視して後回しにする必要もないと考えていて、小学校6年間を有効に使い、無理なく取り組めばこの流れに十分に対応できると考えています。

当ブログでも4年前から綴っていますが、幼児期は英語に触れる環境を意識しつつも、「英語に親しみを持ち、簡単な話題は理解できる」ことを一つの目標としていました。これは私自身が受験英語に偏ってしまい、大学から現在に至るまでスピーキングに苦労している反省から学んだ所です。
この成果はなかなか見えにくいところですが、仮に幼児期の成果を明確に感じられなくとも、小学校生活が6年あります。
中学受験がある場合は学習期間も一定の配慮が必要ですが、それを除けば時間は十分。

幼児期に、先輩方に色々な学習方法を教えて頂きました。また近年流行りの英語塾の学習方針も調査しました。
この中で、多くの方に支持されている学習法が、実に単純ながら、英語絵本を読む習慣です。

幼児小学校受験直前期は英語学習をほぼ止めたこともあり、英語に特段の早期学習をしていたとは言えない我が家ですが、小学生になってから、英語絵本を自分から楽しめる素地が作れた点、そこだけは良かったと感じる点です。

かっこよく言うと多読ですが、現状ではゼロの方も多いと思われ、最初は多読を焦る必要もないかと思います。
毎日短い絵本1冊でも混ぜて読む習慣があれば、月単位で違いが生じると考えています。

幼児期は受け身の読み聞かせでしたから、我が家の場合、自分から英語絵本を読むようになり、興味を持つようになったのは小学生からと思われます。学校の英語学習も影響しているかもしれない。これは人それぞれで良いかと思います。当然早ければ幼児期の子も多いでしょうし、小学生生活も6年あります。どこで何に興味を持とうが、そこは子供の自由、個性ですね。。

日々の読書の中の一冊として英語絵本が混じるようになり、一年余りが経過しています。まだ半年余りですが、お友達に誘っていただいて英語塾にも通うようになりました。私は正直、小学生の英語塾の必要性に疑問を持つ方で、オンライン英会話で十分だと思っていましたが、自分で言い出したのは貴重ですからお世話になることに。。
小学生は英語に関する試験もありませんし、自分で学習する環境が整った以上、もはや私はサポートし見守るのみです。

英語絵本開始のタイミング:子供の気持ちを一番に

英語絵本を軸にした、ゆったりした小学校の英語絵本学習についてもう少し掘り下げたいと思います。

幼児期の絵本読み聞かせは古くから多くの方が実践されています。
読み聞かせにより、幼児期の子供達は日本語の文法や用法を丸覚えてではなく、身に沁みつくがごとく習得していきます。
ものの数え方、主語述語など、難解な日本語の日常会話において、幼児は文法は意識していません。
文法は意識していなくても、日々の日常生活での会話に加え、絵本など書籍から学ぶ点は非常に多く、読むことで用法を理解しています。海外における母国語の学習も同様です。

これに近い環境を準備すれば英語を自然と学習できるはず、というロジックになりますが、実際はインターにでも通わない限りなかなか大変です。でも、英語絵本でもある程度の効果が期待できるとするならば、図書館がある以上、敷居はかなり低くなります。

この点、年齢、月齢も意識する必要があります。
幼児期は英語絵本の読み聞かせをすることはあっても、自分から手に取って読むことはあまりありませんでした。やはり日本語を好みます。母国語ではない言語は、幼児にとっては違和感を感じます。このため、望んでいないにもかかわらず、読みなさいといって英語絵本を渡すのは良くないと思われます。
また、難しいところですが、小学校高学年になってから、海外幼児向けの絵本を渡しても幼児向けの絵本とわかりますから、読みたがらないこともあります。
このため、幼児期から小学校低学年にかけてが一つのポイントとなりますが、どこで適したタイミングが来るかは人それぞれですから、常にアンテナを張っておくとよいかもしれません。

きっかけ作りはたくさんあります。図書館へ行く習慣、お友達と一緒に学ぶ、学校で英語の学習が始まる、何かで褒められる、英語のコミュニティに参加する、などなど。

なお、英語絵本の選定に迷ったら、最初はORTで良いかと思います。
絵をたくさん使い、話にオチがある面白いストーリー、飽きにくい一話完結の短い構成です。CDもあります。
下記は丁度一年前ぐらいの記事です。このころはハマり始めた時期で、一番簡単なものをたくさん読んでいましたね。

【英語多読】Oxford Reading Tree(通称ORT)の効果的な使い方・無料で学習する方法 | まなのび:幼児教育と教材の効果を検証するブログ (grow-child-potential.com)

短いので、最初は1冊1分ぐらいで読み終わります。ここで自分から次の本を読むか否かで、興味関心が判断できます。
読書は好きだけど英語絵本は読まない、という場合は、単に英語が親しみがない食わず嫌いの可能性があります。
この場合は、きっかけさえあれば好きになりますので、色々と試行錯誤されるのも良いかもしれません。

英検はゲーム感覚でお気軽に

英検は子供の自信にもなりますが、それを目標とするものでもありませんのでお子様の希望やペースに合わせて。 
5級であれば、英語絵本を読み、音読し、CDを聞くだけで合格水準に達します。
過去問はネットで無料で入手できますし、特に書籍を買う必要もありません。

この先、4級、3級と続きますが、文法の学習方法も我々の中学生の頃とは違い、単語の日本語訳を漏れなく抑える必要はないと考える方が増えています。この範囲は諸説ありますが、我が家の場合は、覚えたのは動詞の現在形と過去形の違いぐらいです。三人称単数のsや、5文型なども今のところ教えていません。
満点とか必要ないですし、できる所を楽しんで解くゲーム感覚が丁度良いかなと。

3級になるとライティングがありますが、一言で基本的な質問があるのみですから、聞かれた答えだけではなくて、理由や詳しい内容を1つ2つ簡単に書くように伝えれば、読書の延長として、それで足ります。

英検は子供の自信ともなる一方、特に中学受験で関係しなければ、焦る必要は決してないと思います。
小学生は6年ありますし、どこで興味を持つかわかりません。一方、中学生からで良いと、親が遠ざける理由もないかと思います。

上記のような英語の学習方法は、受験英語をガチガチに固め、20年前塾で教えていた私自身を否定する所で興味深い一面があります。小学生で余裕ある時期ですので参考にさせて頂きましたが、今のところ共感の嵐。

小学校で2級、準2級取得という子供も多いですが、彼らは必ずしもガチガチで勉強しているわけでもない、ということはわかりました。私の時代であれば、英文法、ターゲット(もしくは速読英単語、DUO)、桐原1000、英作文700丸覚え、、など受験英語の延長として英検2級がありましたが、今の小学校世代はすっ飛ばして、もしくは本当に必要な部分に絞って英語を学んでいます。

親が関与する時期もあと数年と思っています。私と同じ性格であれば中学生以降は私の言うことなど聞かないでしょう。
良いと感じた学習方法は子供の成長に併せて実践し、あとは子供にバトンタッチしたいと思います。

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