本日はお金の話をします。投資をしましょう!という話ではないのでご安心を。
つい2週間ほど前、2月下旬から、コロナウイルス感染拡大を背景に、為替も株式市場もとんでもないことになっています。
為替は約10円、日経平均も約5,000円ほど下がりましたから、もう恐慌と言ってよいレベルでしょう。
私はツイッターではドル円が111円を超えていた2週間前の2月21日から、下記理由により、ずっと市場暴落のリスクについてお話してきました。それぐらいの予想はだれでも当たりますが、そこから今日まで一貫してリスクを話し続けています。
2月21日は円安傾向で111円~112円で推移していました。
しかし、米国の指標が悪化し、コロナの長期化も示唆され始めました。
すなわち、世界的に浸透するのではないか、という懸念が世界中に広がりました。
この後、韓国、イタリア、イランなどの感染者が急拡大するにつれて、株安、円高が継続しました。
一方、中国で新規感染者数が減り始めたことを受け、やや市場が下げ止まるかな?というタイミングもありました。
米2月PMI指標悪化
日韓コロナ感染拡大傾向
コロナ再感染可能性
週末+翌週祝日狙われやすい地合いです、金以外の買いポジの方はお気をつけて、、
— わさび@幼児教育会計士 (@Wasabi_papa) February 21, 2020
下記は3月6日(金)のツイッターです。米国でコロナが流行り始める兆候があり、結果として更なる暴落前夜となりました。
週末、レバノンのデフォルトや北朝鮮のミサイルなど、色々な円高要因も重なり、3月9日(月)は1,000円を超える日経平均の後、夜のNY市場においてはダウが7%下落して一時市場がストップするという程の下落となりました。
米国ではコロナウイルス感染者が増加傾向です。
もし韓国やイラン、イタリアのようになれば(なる兆候が見られれば)、もう一段混乱する可能性があります。
週末を挟むので、過去2週と同様、リスクは高いです。
投資されている方、いつも以上にお気をつけて、、、 https://t.co/jQn4UQmw3z— わさび@幼児教育会計士 (@Wasabi_papa) March 6, 2020
ここまでいかがでしょうか。逃げるタイミングはたくさんありました。
皆さま、お金を貯蓄していたり、していなかったり、何かに投資していたり、その在り方は様々だと思います。
一般的に人気なのは、やはり株式投資で、金やFXをされている方もいるでしょう。
この点、私は会計士で、株の売買に一定の制約があり、何より疑われるのが嫌なので一切手を出していません。
また、為替についても、当たったことを自慢のように話していますが、素人です。
人よりは多少知っているかもしれませんが、私より精通した方はいくらでもいます。
ここで申し上げたいのは、私より更に限定された知識しかもたない方が、家庭や育児のための大事な資産を失わないようにしていただきたいということです。
ツイッターを見ていると、生きるか死ぬかという高レバレッジで投資している方も多いです。
今回、売りで大儲けした方も多いでしょうが、当初日本でコロナ感染者が先行したとき、日本が売られかけた、つまり円安に振れかけたこともありました。今回は米国が大混乱になり、日本のほうは一見落ち着きを見せているのでセオリー通り円高になっている一面もあると考えられます。つまり、どちらに触れていくかは、その時々の時流を読んでいく必要があります。
仮に1か月後、日本が検査の末に韓国やイランのように感染者が4桁になり、インフラが麻痺し続ければ、日本も売られる可能性があるわけです。これは誰しも読み誤るときは読み誤るので、危険です。
では、資産を失わないようにするためには、貯蓄が一番かと言うと、そうとも言えません。
タンス預金はあくまで円を長期で眠らせておくことになりますが、長期で寝かせておくと、一年単位で考えると円の価値は大きく変わります。1ドル110円がたった2週間で101円になるのはなかなか凄い円高ですが、逆も然り。どこかのタイミングでインフレじみた異常がおきれば、円の価値が毀損します。つまり、缶ジュースがいつのまにか値上がりして200円になってしまったとしても、タンス預金は増えませんから、購買力が低下するわけです。
更に実感するのは海外へ行った時です。円「高」になると、海外へ行けば円が強いので、たくさんの外貨が手に入ります。逆は逆で、円安の時に旅行へ行くと、同じ外貨を入手するために、多くの円が必要になります。日本に住んでいると実感しにくいだけで、その価値は世界的にみて大きく変動しています。
外貨へ投資する場合も同様です。
新興国通貨はFXなどで人気がありますが、インフレ率が高いので、対円で、毎年価値が下がってきます。これを理解せずにスワップポイント(毎日もらえる利息)で儲ける!などと言ってたら危険です。トルコ/円なんて、毎年下がり続けてますね。
ここまでネガティブな話が先行しましたが、ではどうしたらよいでしょう。私が思うに個人が行うべき資産防衛、あわよくば増やすための対策は3点だけです。
分散投資によるリスク分散
ポートフォリオとも呼ばれますが、複数の資産に分散投資することで、リスクを減らすことができます。
タンス預金、株式、金、不動産、為替のポジションなどなど。預金でも国内と外貨、株式でも国内と海外など、細かく分かれます。
分散して保有するとどうなるかというと、リスクの高い資産から値上がり益や利息が生じる一方、今回のような暴落時のダメージも少なくて済みます。上記を全部買っていれば、少なくとも金で利益が生じていますね。タンス預金は気づきにくいですが、円高で価値が上がっています。
このように、投資を幅広く行い、管理していけば、そのリスクは限定されます。
「リスク」は危険という意味ではなくて、経営学用語では、不確実性を指します。
不確実性を削り、確実性を高められるわけです。
金融、会計の知識底上げ
上述のポートフォリオは、知識がなくてもある程度対応できますが、そこから価値を守り、増やしていくためには、高くなっているものを売り、安くなっているものを買う目利きが必要です。このため上述したお金に対する嗅覚と知識を養う必要があります。
これは座学だけで得られるものではなく、経験も必要です。少額で実際に投資することで経験するのも良いですが、まずはしっかり周辺知識を固めましょう。興味を持った分野、なんでも良いです。
基本的に、投資家は個人の資産を奪うために日々狙ってきます。今回のドル暴落も、ドル円で買いポジションだった投資家に大損させて、強制的にロスカット(大損で決済)させることで、業者は儲かります。
このため、資産を適切に守るためには、ポートフォリオの運用の上に正しい知識、経験が必要です。
素人の強みを活かす
最後に、私を含む素人がプロ投資家に勝てる要素をお話しておきます。
プロは、大きな視点で様々な情報を持って攻めてきます。個人はそのような知識も情報もないわけですが、情報の出どころは、個人の集積です。今回のコロナは非常に読みやすい展開でした。日本で流行るか、米国で流行るか、流行らないか。
少なくとも、日本でどのような状況か、日本人の皆さんはよくわかりますね?また、米国で流行るかどうか、先週末の段階で予測はできましたね?米国で流行するとどうなるか、それをわかっているか方は、持ち越しなど怖くてできなかったはずです。
そして、、素人の最後の伝家の宝刀は、「無刀」です。かっこつけて言いましたが、いわゆるノーポジです。
投資を生業としている方は、投資をし続けて稼ぐ必要がありますが、個人は必ずしも運用しなくても良いわけです。
勝てそうにない間は、知らんふりで良く、ポートフォリオの割合を安全資産重視に切り替えておけば良いです。
土日にドキドキして過ごすより、家族で楽しい時間を過ごしたほうが精神衛生上良いですよ。
心(時間的余裕)、技(勝てそうな地合)、体(金銭的余裕)が揃い、いざ、勝てる!というときに参入すれば良いです。
よって、偉そうに話してますが、個人でも勝てる要素は十分にあり、少なくとも守れます。
このブログを見ていただいている方は、お子様が小さい家庭が多いはずです。
資産が守られ、家庭円満に過ごされることを切に願っています。
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