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コロナウイルスに伴う緊急経済対策として一律2万円以上給付案:効果と問題点

コロナウイルスの感染拡大により、2月下旬より急速な円の乱高下と世界的な株安が進んでいます。
これに対して、政府は景気減速に歯止めをかけるべく、緊急経済対策を検討しています。

先週3日、G7の財務相・中央銀行総裁は景気下振れリスクに対応するため電話会議を行い「あらゆる適切な政策手段を用いる」とする共同声明を発表しました。
米国はすぐさま緊急利下げを行い、これに続いて様々な支援の方針を打ち出していますが、こちらは不発気味に終わっています。更にトランプ大統領は景気不安に対処するため給与税の年内免除を軸とした大型減税を示唆しています。

当初は臨時休校などで休業を余儀なくされている子育て世帯への支援が中心に議論されていましたが、3月20日の読売新聞によると、今は一律現金給付や商品券などの直接給付、生活困窮者の公共料金支払猶予が検討されているようです。
日本も財政・金融政策で何かしら対策が出ると期待されていましたが、幼児教育無償化が昨年開始された中で、更にまず子育て世帯が中心となって支援の検討が出るのは、個人的は意外でした。案の定批判も多く、今はトーンが落ちて一律給付の報道が目立つようになってきました。

これまで報道された具体的な案は下記の通り。

・定額現金給付、一律2万円以上
・定額商品券給付、一律2万円以上
・公共料金(電気・ガス・水道・NHK・携帯料金)の支払猶予
・ポイント還元延長、拡充
・児童手当拡充
・騒動が収束後の、国内観光を促すキャンペーン

報道によれば、2020年度の当初予算案が3月下旬に成立後、10兆とも20兆ともいわれる補正予算を組んで対応するようです。
30兆円という報道もあります。

これに対しては、期待膨らむというよりは、まずは反発が先行するでしょう。

なぜなら、この支援を受け取ることができる世帯であっても、中途半端な金額であれば、特効薬になるでもなく、家計に吸収されて終わるだけだからです。

リーマンの際は、2兆円規模で、給付対象者当たり1万2,000円(65歳以上、18歳以下は2万円)の定額給付をしたことがありますが、こちらはエコノミスト間(経済的影響)でも、国民の間(支持率)でも不評でした。当時の共同通信社の世論調査では約7割が反対、朝日新聞でも約6割が定額給付金に反対でした。後にアメリカの著名な経済学者、クルーグマンにも、多くは貯蓄に回ったと批判されています。

つまり今回の施策は、皆が貯蓄せずに、皆が効果的に消費した後に、国民の満足度も高まれば、効果があったと言えます。

この点、商品券にすれば貯蓄を回避できるというメリットはありますが、必要なものに支出できないというデメリットがありますね。

当時は実際、公平性、お金の使い方、事務作業増加、詐欺の懸念など、様々な点で問題となりました。
よって、今回このような議論がまた出てきて、同じような対応を踏襲するのが意外なわけです。今回は前例がありますので、受け止め方も異なるのかもしれませんが。

今回の施策案のうち、公共料金の猶予については、対象となる世帯が所得で限定されます。
必要な世帯は免除としないと該当世代の家計の助けにはならないでしょう。また、対象とはならない世帯の多くは当然に効果を疑問視し、より反発するでしょう。

よって、世論としてはややネガティブな反応がまず先行すると予想しますが、
どのような評価を受けるかは、これからの首相のかじ取り次第ですね。



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