今日は2022年で100周年を迎える神奈川の私立小学校、精華小学校のご紹介です。
精華小学校は中学受験の高い合格実績で定評がありますが、心と体を育てることを重視する小学校です。
アクセス
精華小学校は横浜駅西口から、ヨドバシカメラの横を通って真っすぐ北上します。
歩道橋のある交差点を渡って緩い上り坂を登ります。学校は大人の足で10分弱、子供の足で12分~13分程度歩いた高台の上にあります。
下図の通り、お隣の沢渡中央公園から見るとその高さがわかりますが、標高がやや高く、硬い岩盤の上に小学校があります。
関東大震災の際も木造校舎は崩れなかったとのこと。
更にこの公園のお隣に防災センターもあり、防災に非常に恵まれた環境と言えます。
沿革・校訓・教育方針
1922年(大正11年)に佐藤善治郎氏が、当時の公教育の画一的・管理的な方向に大いに疑問を感じ、設立したのが精華小学校です。
校訓は「人のおせわにならぬよう 人のおせわのできるよう」
子供にわかりやすいものにしたとのことで、強く優しい精神をもって人に接する気持ちを重視しています。
この建学の精神は現在も下記「教育の5原則」として継承されています。
説明会によると、生徒は8時10分には投稿して、学園の奥のグラウンドで3周するそうです。
距離は500メートルちょっととのことですが、朝体を動かすことで、頭も体も鍛え、精神力を培います。
また、100冊の本を読む運動があり、1年生から6年生まで、必ず読まなければならない本100冊を設定しています。
読書の中の疑似体験を通じて、心に刻み、創造力豊かにします。
学年2クラス(まつとさくら)で80名、担任がそれぞれ2クラスみるのではなく、2人で2クラスを見ています。
更に各学年に副担任が1人、1年生から各教科の担当教師が教えます。色々な角度で生徒をみることで、
問題を早期発見する体制を確立しています。
4年生からは国語、算数、理科、社会は少しずつ前倒し、6年生の秋までに小学校の全ての学習範囲を終わらせます。
5,6年は実力テストで中学受験の問題に取り組んでおり、学校のサポートもあります。11月には受験に関する面談もあります。
中学受験校ということもあり、受験後のケアも大事にしています。
うまく行った子も行かなかった子も、3月中旬の卒業式までどのように過ごすか、どのように中学校に送りだすかを
毎年考えているそうです。
受験倍率
精華小学校の2021年度の受験倍率は3.0倍(前年度3.3倍)とやや低下傾向です。
志願者 | 合格者 | 志願倍率 | |
2019年 | 306 | 80 | 3.8 |
2020年 | 263 | 80 | 3.3 |
2021年 | 243 | 80 | 3.0 |
3倍を超える倍率であれば、合格は容易ではありませんが、上記は定員ベースの倍率であり、神奈川地区の試験は日程都合上必ず辞退者が出ます。神奈川では合格者を5割近く多く出すケースが多く、合格者を多めに120名出したと仮定すると、合格者実質倍率は2倍前後となります。
過去の試験内容事例と対策
面接:本人と保護者、面接官は校長、教頭の2名、10分程度
ペーパー:40分程度、お話の記憶、数、常識、比較、図形、間違い探し、大小、推理、思考など
口頭試問:言葉の常識、仲間分け4枚のカードでお話作りなど
行動観察:自由遊び、指示行動、集団ゲーム
運動:模倣体操、ボールつき、ケンケン、鉄棒ぶらさがりなど
制作:創造画、折り紙
個別審査:先生とのお話
対策としては、幼児教室でペーパー学習にバランスよく取り組むのが良く、理英会の合格実績が多いです。
運動はお受験体操教室はもちろんですが、通常の体操教室でも役に立つことが多いです。
出題内容から、知能研究所の教材を扱う幼児教室が相性良いです。
中学受験合格実績
生徒のほぼ100%中学受験する学校です。
女子は系列の神奈川学園中学校にほぼ全員進学でき、その権利をもったまま他校を受験できます。
結果として、実際に神奈川学園中学校に進学するのは毎年数名で、その他は外部中学校へ進学することとなります。
この進学実績が凄いです。
比較対象がないとわからないでしょうから、プレジデントファミリーが下図の通り「最難関校」と位置付けている中学校への進学者数の割合を計算したところ、最難関校への進学率は男子で37.8%、女子で23.8%でした。ただ、これは5年累計で計算しているので、単年度ではありません。非公式ながら、実力を示すには十分です。
よく「合格者数」と「進学者数」で本当の実力が見えにくくなりますが、合格者数は一人の優秀者が複数の難関校に合格しますので、本来進学者の実績がより正しい合格実績を反映します。この割合が20%超であれば、非常に高い合格実績と言えます。
特に男子は40%近い数字を出していますから、凄い実績です。
精華小学校の過去5年の進学者数実績(男子270名)
過去五年ということで直近の実績がわかりませんが、十分に良い実績です。
単年で開示したら評価が高まるのではないでしょうか。
中学校 | 進学者数 |
聖光学院中学校 | 24 |
浅野中学校 | 21 |
サレジオ学院中学校 | 19 |
栄光学園中学校 | 18 |
開成中学校 | 17 |
筑波大学附属駒場中学校 | 13 |
逗子開成中学校 | 13 |
麻布中学校 | 11 |
鎌倉学園中学校 | 9 |
慶應義塾普通部 | 8 |
日本大学中学校 | 8 |
攻玉社中学校 | 7 |
法政大学第二中学校 | 6 |
桐蔭学園中学校 | 5 |
関東学院中学校 | 5 |
桐蔭学園中等教育学校 | 5 |
芝中学校 | 5 |
函館ラ・サール中学校 | 4 |
山手学院中学校 | 4 |
慶應義塾中等部 | 4 |
暁星中学校 | 3 |
学習院中等科 | 3 |
神奈川大学附属中学校 | 2 |
中央大学附属横浜中学校 | 2 |
藤嶺学園藤沢中学校 | 2 |
青山学院横浜英和 | 2 |
駒場東邦中学校 | 2 |
東京学芸大学附属世田谷中学校 | 2 |
日本大学豊山中学校 | 2 |
海城中学校 | 2 |
高輪中学校 | 2 |
東京都市大学付属中学校 | 2 |
東京都市大学等々力中学校 | 1 |
広尾学園中学校 | 1 |
渋谷教育学園渋谷中学校 | 1 |
八雲学園中学校 | 1 |
精華小学校の過去5年の進学者数実績(女子126名)
女子も名門校へ多く進学しています。
中学校 | 進学者数 |
フェリス女学院中学校 | 16 |
桜蔭中学校 | 9 |
神奈川学園中学校 | 8 |
横浜共立学園中学校 | 6 |
中央大学附属横浜中学校 | 5 |
鎌倉女学院中学校 | 4 |
洗足学園中学校 | 4 |
学習院女子中等科 | 4 |
日本女子大学附属中学校 | 4 |
湘南白百合学園 | 3 |
山手学院中学校 | 3 |
田園調布学園中等部 | 3 |
法政大学第二中学校 | 3 |
頌栄女子学院 | 2 |
玉川学園中学部 | 2 |
日本大学中学校 | 2 |
横浜英和女学院 | 2 |
鴎友学園女子 | 2 |
渋谷教育学園渋谷中学校 | 2 |
桐蔭学園中学校 | 2 |
広尾学園中学校 | 2 |
横浜女学院 | 2 |
品川女子学院中等部 | 2 |
青稜中学校 | 2 |
豊島岡女子学園中学校 | 2 |
山脇学園中学校 | 2 |
横浜雙葉 | 2 |
青山学院横浜英和 | 1 |
桐蔭学園中等教育学校 | 1 |
八雲学園中学校 | 1 |
神奈川大学附属中学校 | 1 |
東京学芸大学附属世田谷中学校 | 1 |
関東学院中学校 | 1 |
東京都市大学等々力中学校 | 1 |
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