2019年1月18日に日刊工業新聞の記事で、早稲田大学の田中愛治総長インタビューによる、単科医科大学吸収合併の可能性に関する記事がありました。
早稲田の医学部関係の記事は何年かに1度聞くような気がするのでいまひとつ信憑性がないのですが、今回、新総長が改革心あふれる性格であること、また一部の医科大学が不正により非常にブランドを毀損していることから、今までよりは少し実現味はあるかもしれません。
この点、小学校受験においては非常に大きな影響を及ぼします。
仮に早稲田に医学部ができることが確定し、系列校から進学が可能になれば、早稲田実業初等部の競争率は更に跳ね上がるでしょう。現時点では、この期待値は含まれていないと思われます。
「できれば医学部も視野に入れたい層」というのは潜在的に非常に多いので、この層を取り込むことで、まず難化することは間違いないでしょう。
新総長によれば、4年の在任中で何らかの結果を出したいということですので、現年少であればまだまだ推移を見極める時間があります。加えて、初等部に入学してから大学までは12年あるわけですから、構想がある限り希望も持てます。
早稲田には、医学部がありませんが、卒業生や中退者が医師や歯科医師、薬剤師などになることがあり、彼らで構成された稲門医師会も存在します。構成員は400人にも及び、医療とAI、医療とビジネスなど、世のニーズを反映した寄附講座も展開しています。
また、稲門医師会のメンバーにより構成される稲門医学会という組織も存在します。こちらは学術交流などを目的とした組織です。
早稲田に医学部ができるとしたら通常考えられるのが単科医科大学との合併です。これまで候補として名が挙がったことのある大学は下記の通りです。
東京女子医大・・近くて、共同の大学院を設置するなど交流は盛んだが、建学の理念から合併はないときっぱり断られた模様。
東京医科大・・女子差別問題で補助金がカットされたりトラブルがあったが、合併については開業医を育てるポリシーがあり、相いれないところがある。
東京医科歯科大・・国立なので学閥意識が薄く、ブランドは絶大、歯学部もついてくる。大学間の連携は進んでいるが、私立大と国立大という制度上の整備が必要。
よって、どれも問題があるものの、医科歯科大がまだ可能性があるのかな?というところ。
2020年1月段階では、まだ目立った動きは見られず、総長も水面下で動いているのか、停滞しているのか、よくわかっていない状況です。引き続き今後の展開に注目です。
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