【2021年度確定】国立小学校の抽選倍率、難易度前年比較:筑波・竹早・世田谷・大泉・小金井・お茶の水

恐らく日本で一番早い、東京都の国立小学校を対象とした抽選倍率速報と前年比較分析です。
国立小学校は非常に高い合格倍率で知られますが、運と実力が交錯する試験方式となっています。

詳しくは後述しますが、考査の前後に抽選があり、たとえ万全に対策していても、試験できるかどうかわかりません。特に昨年はコロナ禍で試験様式がガラッと変わり、抽選難易度が総じて上昇しました。

今回はその内訳を整理しますので、2022年度の試験の参考として頂ければと思います。

目次

国立小学校の抽選倍率の考え方

国立小学校では、国立大学の附属校として、初等教育の実践、教育研究などの使命を果たし、志願者間の公平を保つため、多くの学校で考査の前後に抽選が行われます。その形態や抽選倍率は学校によって様々で、抽選を行わない学校もあります。

抽選は国立小学校特有の受験方式で、昨年我が家も抽選の現場を視聴しましたが、抽選の様子はWEBや代表者が見守る中、厳正に行われます。

抽選が試験前に行われる場合は、まず抽選に通過できなければ受験さえも実施できません。
一方、抽選が考査後に行われる場合は、せっかく考査に通過して、資格要件を満たしても、運次第で入学できないこととなります。

通常、受験生の多くは受験対策をしていますが、国立受験生は必ずしも全員が事前準備をしているわけではありません。このため、抽選倍率が高い学校は、実力に関係なく合否が決まる比率が高く、準備が間に合っていないご家庭にもチャンスが広がります。一方で、抽選倍率が低い学校は、より実力が反映されやすくなり、準備をしてきた方にとって、抽選比率は低い方が望ましいこととなります。

抽選倍率は上記のような要因により、受験生に非常に大きな影響を及ぼします。

2021年度の抽選倍率の変化

例年であれば、この抽選方式はほぼ同じであり、各自、事前に予測して志望校を決め、受験対策を行うことができましたが、今年はコロナ禍を主要な要因として、受験制度に大きな影響を及ぼしました。
2021年度に与えた変更点は下記の通りです。

国立小学校の抽選倍率に影響を及ぼした変更点

・郵送出願やWEB出願に伴う全般的な志願者増加
・筑波大学附属小学校の約1ヶ月の試験日程前倒し
・筑波小、お茶の水小、竹早小、大泉小の一次抽選通過率軒並み難化
・学芸大学附属小金井小学校の男女日程別実施
・学芸大学附属大泉小学校の3次抽選廃止

特に、筑波や竹早の抽選通過率の低下は受験生に非常に大きな影響を及ぼしました。
昨年までは、筑波、竹早、お茶の水の茗荷谷3校を受験した場合、確率的にも期待値が1に近づき、どれか受験できるだろうという感覚でしたが、今年はこの期待値が一気に50%程度にまで下がります。

つまり、茗荷谷の3校だけ出願した場合、2人に1人程度しか受験できません。
よって、これら3校だけでは、事前に幼児教室へ多額のお金を支払って通っていても、受験自体できなくなる可能性があるわけです。

一方で、大泉は志願者が増加したにもかかわらず、一次抽選の通過率を90%維持し、三次抽選は実施しません。
2022年度は同じく高倍率になるでしょうが都立立川小も出願できますので、忘れずにチェックしてください。

【2022年開校】都立立川国際中等教育学校附属小学校の特徴・通学区域、費用、倍率予想:小中高12年公立一貫校 | まなのび:幼児教育と教材の効果を検証するブログ (grow-child-potential.com)

【2022年度】東京都国立小学校 抽選倍率経過

学芸大学附属竹早小学校の一次抽選通過率は、男児が昨年と同じ15%、女児が16%(昨年が15%)と昨年とほぼ同水準の通過率となりました。厳しい通過率が続いています。

学芸大学附属大泉小学校の一次抽選通過率は、男児、女児共に80%の通過(昨年は90%)と難化しました。
大泉はここ数年一次抽選を通過しやすく、受験しやすい国立小でしたから、ここが不安定になると厳しいところです。

【2021年度】東京都国立小学校 抽選倍率前年比較

(1次)抽選通過率 (3次)抽選通過率 総合抽選通過率
男女 男児 女児 男児 女児 男児 女児
年度 2020年度 2021年度 2020年度 2021年度 2020年度 2021年度 2020年度 2021年度 2020年度 2021年度 2020年度 2021年度
筑波大学附属小学校 47% 30% 59% 34% 64% 80% 64% 80% 30% 24% 38% 27%
お茶の水女子大学附属小学校 19% 12% 13% 8% 50% 59% 50% 50% 9% 7% 7% 4%
学芸大学附属竹早小学校 28% 15% 30% 15% 48% 61% 57% 47% 13% 9% 14% 8%
学芸大学附属世田谷小学校 なし 54% 48% 48% 52% 54% 48% 48% 52%
学芸大学附属大泉小学校 100% 90% 100% 90% 70% 100% 65% 100% 70% 90% 65% 90%
学芸大学附属小金井小学校 なし 61% 60% 57% 62% 61% 60% 57% 62%

これまでわかっている抽選倍率をまとめると上図の通りです。
上記から読み取れる点は下記の通りです。

・筑波、竹早、お茶の水の一次抽選通過率は非常に厳しくなり、国立専願であれば都内で受験できる可能性が5割を割ることとなった。
→抽選の比率が高い学校
・世田谷と小金井は一次抽選がない分、実力を加味したセレクションが行われ、その中から選抜されることとなる。
→例年通り
・3次抽選がない大泉小学校は逆に抽選の余地がほとんどなくなる。
→ほぼ実力勝負で決まる試験(詳しい試験内容はこちら)となり、実質難易度は非常に高い。

国立の志願者は一般的に無対策の方も含まれるため受験者のレベルは相応に下がる上に、私立小の合格発表で11月中旬の試験辞退者が続出するため、対策を十分に行ってきた方にとって、考査倍率は通常、形式倍率の半分程度となります。

一方、大泉は女子で716名もの志願者がいて、その9割が抽選通過、そのあと一気に45名の合格者を決めるわけですから、非常に難易度が高い試験となっています。

よって、本年の考査倍率に関しては、筑波と大泉の倍率が逆転し、大泉の方が厳しい倍率となっています。

大泉の3次抽選なし、という決定は、募集要項でコロナ禍を原因とする旨が明示されてますので、今年限りの可能性が高かったですが、2021年8月のコロナ状況を鑑みるに、今年も踏襲される可能性があります。

しかし、例え抽選を行ったとしても大泉、世田谷、小金井は抽選倍率が比較的低く、受験者の努力が相応に反映される試験といえるでしょう。

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2021年度の抽選倍率と考査倍率の関係

 

最後に、抽選倍率と考査倍率の関係を、わかりやすく記載しておきます。

昨年と比較して全体的な志願者が増加した分、全体倍率は上昇難化傾向ですが、抽選と考査に分解しますと学校の難易度の考え方はだいぶ変わってきます。

2021年度の都内国立小学校の抽選通過率と考査合格率の関係詳細

抽選通過率(複数合計) 考査合格率 全体合格率
男子 女子 男子 女子 男子 女子
筑波 24.0% 27.2% 12.2% 11.9% 2.9% 3.2%
お茶の水 7.0% 4.0% 31.4% 35.0% 2.2% 1.4%
竹早 9.1% 8.5% 15.8% 17.5% 1.4% 1.5%
世田谷 48.2% 52.0% 17.0% 17.1% 8.2% 8.9%
大泉 90.0% 90.0% 7.2% 7.0% 6.5% 6.3%
小金井 60.0% 60.0% 16.3% 16.3% 9.8% 9.8%

東京都内で抽選通過率(複数抽選の場合は乗じて算出)が一番厳しい国立小学校は、圧倒的にお茶の水女子大学付属小(男子7.0%、女子4.0%)次いで竹早小(男子9.1%、女子8.5%)ということになりました。両者とも最初と最後に抽選を挟みます。
幼児教室でもお茶の水の考査は簡単といわれることがありますが、その所以は、抽選があまりに厳しすぎて上記の通り考査の通過率は非常に高いためです。この中には受験対策をしていない方、受験辞退する方も多含まれますから、実質考査倍率は非常に低くなり、考査自体は合格しやすいです。

世田谷小と小金井小は試験前の抽選がないため、志願者が増加する限り、考査倍率に難易度が反映されるためそのまま二次考査の難易度が上昇します。
大泉は2021年度に一次抽選による倍率が90%となったものの、三次抽選を行わないことからあとはそのまま考査勝負となるので、実質難易度は大幅上昇となります。

特に大泉は、誓約書の提出(合格後の転居予定を報告し、承認を受け、実際に転居する)を条件に、指定区域外の方も受験できる学校です。よって、来年度も引き続き注目を集め、優秀な児童を広く集めていくのではと予想しています。

考査倍率が都内国立で一番高い小学校は大泉小(男子7.2%、女子7.0%)、次いで筑波小(男子12.2%、女子11.9%)です。筑波は日程が前倒しになった関係で辞退率も低くなったことが想定され、また受験者層のレベルも高いでしょうが、この大泉の合格率は流石に非常に厳しいです。

誤解を恐れずに言うと、この中で娘が考査を受験したとすると、大泉が一番厳しいと感じます。
試験のペーパー難易度も高くないため差がつかず、抽象的な評価となりがちな行動観察でこの倍率で勝ち抜くには至難の業と感じるためです。

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