【2022年開校】都立立川国際中等教育学校附属小学校の出願倍率、筆記試験内容、通学区域、学費

公立小中高学校イメージ図

2022年4月、東京都立川市に公立として全国初の小中高一貫教育校が開校されました。
出題された筆記試験内容を分析し、2022年秋に必要な備えをお話したいと思います。

前半は昨年から続く学校情報、後半が受験倍率や試験内容となります。
學校の調査が進んでいる方は後半のみご参照ください。

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東京都教育委員会HPより2019年に開示された「都立小中高一貫教育校入学者の決定方法に関する検討委員会」の方針と、2020年7月28日にリリースされた情報をまとめました。
2021年11月1日に倍率が公表されましたが、男女合計の出願倍率は30倍を超え、初年度から多くの人気を集めています。
受験倍率は一般枠が30.98倍と超難関ですが、海外帰国・在京外国人児童枠が1.50倍と大きく差があります。
2022年4月7日に実施された入学式の様子は、教育新聞にも掲載されました。

全国初の公立小中高一貫校がスタート 都立立川国際附属小が入学式 | 教育新聞 (kyobun.co.jp)

紹介動画はこちら↓

小中校一貫校のメリット・デメリット

概要は後述するとして、こちらの学校は国立と比較しても遜色ない、非常に高い人気が出ると予想しています。理由は下記の通りです。これまでも私立であった幼少からの一貫校の強みと、国立のメリットの両方を享受できることが期待されます。

・多くの国立小は中学や高校で選抜されることとなり、入学後も激しい競争となるが小中高一貫は気にせず進学できる。
・中学・高校受験で多大な時間と費用をかける必要がない。
・小学校生活で、興味を持った分野の学業やスポーツに邁進することができる。
・開校一年目のプレミアムが加わり、注目が集まる。

私立小では幼稚園も入れて14年~15年に渡り一貫教育を行う所もありますが、これらは全て私立です。
長期に渡る点は共通しますが、きょうだいになると費用も高額になります。公立小であれば、この問題はクリアできます。

通学時間制限が40分ということで、国立の筑波などと比較して、やや条件が厳しめです。しかし、武蔵野エリアから立川にかけては勉強熱心なご家庭が多く、これまで受験校が学芸大学附属小金井だけが通学圏だったご家庭にとっては大人気になる可能性が高いです。
募集人数も少ないことから、筑波と同等の募集人数を集め、高倍率になる可能性が高いと予想しています(最下段にアンケートがあります)。

一方デメリットは既存の一貫校のデメリットと共通するところで、12年間もの長期間のお付き合いをすることによるリスクでしょう。私立では公立と比較して厳しい規律のもと、家族も家柄など総合的に判断されますが、公立ではその点のフィルターが薄いので、良くも悪くも多様性が期待されます。大きなトラブルがあった時も、一緒に過ごしていかなければなりません。

目次

教育理念と教育方針

 教育理念

次代を担う児童・生徒一人一人の資質や能力を最大限に伸長させるとともに、豊かな国際感覚を養い、世界で活躍し貢献できる人間を育成する。

教育方針

・ 自ら課題を認識し、論理的に考え、判断し、行動できる力を育てる。
・ 世界で通用する語学力を育み、それを支える言語能力を向上させる。
・ 日本の伝統・文化を理解し尊重するとともに、多様な価値観を受容し、主体的に国際社会に参画する力を育てる。
・ 異学年との学習活動や地域連携、国際交流を通じて、他者を思いやり、協働して新しい価値を創造する力を育てる。

全ての学習において探究的な学びを重視

12年間を通して探究プログラムを実施し、第10学年では全員が約3か月間の特別プログラムに参加します。
国内研修や海外での調査研究・ボランティア等に取り組み、第11学年での成果発信、第12学年での進路実現に向けて活用します。

世界で通用する語学力と言語能力を育成

義務教育期間の9年間で、英語の授業を通常の学校より1,000時間以上多く学習し、小学校の段階から、第二外国語を学習します。

1,000時間というと会計士試験に必要な総勉強時間と言われますが、1年間に100時間ちょっととして、通学日ベースで2日に1回、1時間程度多いイメージでしょうか。週3回の英語と考えると相当なボリュームですね。

英語のカリキュラムについては、2021年5月27日に具体的に公表されています。

独自英語教材が作成される予定で、英語力習得に向けた指導方法等の研究開発も同時に行われます。
入学した全ての児童が到達目標を達成することを目標とし、日常的に英語に触れる教育環境(外国人ALTとのやり取り、共有スペースの設置)が与えられ、デジタル教材を多数用いた指導になる予定です。

詳細は下記リンクに詳しく記載されています。

doc.pdf (tokyo.lg.jp)

アクセス

都立立川国際中等教育学校の向かい側に附属小学校を設置予定です。
校舎は令和4年夏ごろ竣工予定(校庭を除く)で、竣工までの間は仮設校舎を使用します。

JR立川駅よりバスで約12分です。

募集概要

(1) 募集人数

区分男児女児小計
一般募集292958
海外帰国・在京外国人児童6612
合計353570

都立立川国際中等教育学校附属小学校 募集人員等|東京都 (tokyo.lg.jp)

2022年4月に小学校第1学年の入学の学齢にある者
開校初年度のの対象は、平成27年4月2日から平成28年4月1日までに出生した者
出願時に、指定した通学区域内に保護者とともに居住し、入学後も引き続き、指定した通学区域内から通学することが可能な者。

(2) 通学区域:区域外の転居予定は?

区部新宿区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、練馬区
市町村部八王子市、立川市、武蔵野市、三鷹市、青梅市、府中市、昭島市、調布市、町田市、小金井市、小平市、日野市、東村山市、国分寺市、国立市、福生市、狛江市、東大和市、清瀬市、東久留米市、武蔵村山市、多摩市、稲城市、羽村市、あきる野市、西東京市、瑞穂町、日の出町

通学時間が40分以内にある鉄道の駅やバス停を含む区市町村または地域を通学区域としています。
なお、下記例外も付記されています。

  • Q)指定された通学区域外に住んでいます。合格したら、指定された通学区域内に転入するので、通学区域外から出願することはできますか。
  • A)通学区域外に居住している場合は、出願時点で、志願者が保護者と共に、入学日までに通学区域内に転入することが確実で、かつ、その後も引き続き通学区域内から通学することが確実であれば出願は可能です。この場合、入学日までに通学区域内に転入することが確実であることを証明する書類を、願書等と一緒に提出いただきます。あわせて、入学日までに、「住民票記載事項証明書」(令和3年5月27日公表「令和4年度 東京都立小学校入学者決定に関する実施要綱・同細目」38頁参照)を提出いただきます。
    なお、本校へ入学手続きをするため、一時的に通学区域内に住所を有し、入学後再び通学区域外に、志願者、保護者又は志願者と保護者が転居する場合は、応募することはできません。

通学区域 │ 〔小中高一貫教育校〕東京都立立川国際中等教育学校附属小学校 (metro.tokyo.jp)

上記、「通学区域内に転入することが確実であることを証明する書類」をさらに調べてみました。
条件はやや厳しめですが、抜け穴はありそうです。

(3) 試験概要(一般・海外)

一般枠海外帰国・在京外国人児童枠募集
対象 平成27年4月2日から平成28年4月1日までに出生した者で、ア及びイに該当する者

ア 保護者と同居している者
イ 項目2の通学区域内に住所を有し、入学後も引き続き通学区域内から通学することが確実な者。または、応募資格の審査を受け、承認を得た者

※ 1学年のみ募集します。
※ 詳細は実施要綱を確認してください。
【共通事項】
●平成27年4月2日から平成28年4月1日までに出生した者
●保護者と同居している者で、出願時に項目2の通学区域内に住所を有し、入学後も引き続き通学区域内から通学することが確実な者。または、応募資格の審査を受け、承認を得た者

(1)日本国籍を有する者
【共通事項】に加え次に該当する者保護者に伴って連続して1年以上海外に在住している者。または、保護者に伴い連続して1年以上海外に在住していた者で、入学日現在帰国後1年以内の者

(2)外国籍を有する者
【共通事項】に加え次に該当する者入国後の在日期間が入学日現在、原則として1年以内の者

※ 1学年のみ募集します。
※ 詳細は実施要綱を確認してください。
募集案内<2021年9月6日追記>
公式HPの詳細
9月17日(金)
午前9時30分から午後 5 時まで
・通学区域内の区部
・通学区域外(※要応募資格審査)
9月18日(土)
午前9時30分から午後4時まで
・通学区域内の市町村部
令和3年9月17日(金)から配布予定
※ 原則、指定する日に配布します。
※ 配布場所・日時は一般枠募集に同じですが、配布前に、本校が実施する資格確認が必要です。
出願令和3年10月18日(月)から10月25日(月)まで

※ 簡易書留郵便により受け付けます(上に記載した受付期間に本校が指定する郵便局に必着(郵便局留))です。持参は不可です。
※ 上に記載した受付期間以降は受け付けません。 
令和3年10月16日(土) 午前9時から午後3時まで
令和3年10月17日(日) 午前9時から正午まで

※ 都立立川国際中等教育学校への持参により受け付けます。郵送による受付は不可です。
1次試験第1次(抽選)令和3年11月14日(日) 午前10時開始 

※ 志願者が一定数を超えた場合のみ実施します。令和4年度入学者決定においては、男女各200名程度を第1次通過者とします。
第1次(抽選)令和3年10月20日(水) 午前10時開始 

※ 志願者が一定数を超えた場合のみ実施します。令和4年度入学者決定においては、男女各20名程度を第1次通過者とします。
2次試験第2次(適性検査)令和3年11月28日(日)
時程は、第1次通過者に通知                 

※ 2日間での実施を本則としますが、令和4年度については、1日で実施します。

発表 令和3年12月4日(土) 午前9時
第2次(適性検査)令和3年11月7日(日)
時程は、第1次通過者に通知




発表 令和3年11月11日(木) 午前9時
3次試験第3次(抽選)令和3年12月4日(土) 午前11時開始

※ 第2次通過者を対象に実施し、合格者及び繰上げ合格候補者を決定します。
※ 抽選結果発表後、合格者及び繰上げ合格候補者の保護者を対象に第1回入学手続説明会を実施します。
第3次(抽選)令和3年11月11日(木) 午前11時開始

※ 第2次通過者を対象に実施し、合格者を決定します。
※ 抽選結果発表後、合格者の保護者を対象に第1回入学手続説明会を実施します。
試験内容筆記、インタビュー、運動遊び

※ 令和4年度入学者決定においては、集団活動を実施しません。
口頭による質問、運動遊び
その他●第2次(適性検査)の受検者の服装は、動きやすいものとします。●願書配布開始以前に、指定する日(原則、8月中)に本校で実施する資格確認を必ず受けてください。資格確認には予約が必要です。詳細は、6月中に本校ウェブサイトに掲載予定です。
●第2次(適性検査)の受検者の服装は、動きやすいものとします。

学費・費用

小学校6年間の学費・費用諸経費は下記の通りです。
下記の通り、授業料に係る学費はかかりませんが、教材などの諸経費は必要となります。
6年間で100万円程度と言うことで、私立小学校1年分の学費とほぼ同じとなります。

入学料・授業料:なし
宿泊行事費:約35万円
教材費:約20万円
給食費:約40万円

中高については下記動画をご参照ください。

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