小学校受験を予定されている年長のご家庭は幼児教室や自宅学習で毎日積み上げされていることと思います。
今年の試験傾向がどうなるかですが、コロナ禍の状況次第で予測を細かく切り分けできると考えておりました。
というのも、昨年度はコロナ禍の影響で、試験内容が簡素化され、試験問題も大きく変わりました。試験直前期は、グループ行動観察などの対策を控えめにして、個の能力を高める対応を重視する流れが確かにあり、事実試験もその傾向がありました。
簡素化であり、簡易化とは言い切れない点もポイントです。
単純な点図形ですが時間がないとか、折り紙ですが非常に難しい、使ったことがない玩具で造形など、奥深くなく、単純ですが対応が難しい出題が多かった印象です。
昨年秋の段階では、一年後ですからある程度収束しているであろう、という読みも根強かったですが、現段階では収束どころか、拡大期にあります。
ワクチンなどの広がりで秋には沈静化している可能性もあるのですが、受験時期は寒くなる前の要警戒時期として認識されている可能性は非常に高いです。
ということは、、試験の予測が非常に難しくなります。
ここでご家庭に是非取り組んでいただきたいことが、志望校の過去問分析を幼児教室任せにするのでなく、ご自身でも分析することです。昨年度、大きな変更がなければ何ら気にすることはないのですが、変更があった学校については、どちらに偏っていくか、ご自身でも予測すべきです。
幼児教室も有力な情報を得ることがありますので、参考にしていただくのも当然ですが、日々幼児教室で出題される学習が2020年の出題内容か、それ以前の出題内容か、その都度把握すべきです。
出題可能性が低い内容をリスクヘッジのためにやっているだけだな、などご自身で把握できれば、自宅で復習したり、力を入れる分野も変わってきます。
幼児教室も、学校から直接的な情報が得られない限りは、予測となります。このため、判断しかねる場合は、通常、満遍なく出題するカリキュラムとなります。
昨年のみ出題された意外性のある分野など、どれだけ対応すべきか現時点では未知数ですが、ここは直前の状況に応じてウェイトをかけるべきで、頭に入っていれば柔軟に対応できます。
次の判断のタイミングは試験傾向が定まってくる7月~9月上旬と思われます。
このタイミングで、大きな方向性としてコロナ禍に落ち着きが見られれば、「気をつけながらグループ行動観察」を課す学校も増えるでしょうし、逆に拡大期であれば、「今年も控えましょう」という雰囲気を感じることもあります。
ここは自己責任で判断し、必要と判断すれば夏場にグループ行動観察のフォローをしたり、あるいは最小限にとどめたりすべきでしょう。
本年は例年より幅広い分野をフォローすることとなりますが、受験校を増やすと時間も費用もかかります。
対応する範囲が2倍になれば、一定の能力に達する時間は2倍ではなく、3倍も4倍も要します。
なぜなら、範囲が狭ければ復習の機会が多く得られますが、範囲が広ければ復習の機会が減少するからです。
このため、どの試験においても、本来は手を広げすぎることは悪手です。
今のうちに過去問分析を始め、コロナ禍など世の趨勢に応じて柔軟に対応できるように準備いただければと思います。
【小学校受験】おすすめ過去問題集比較(伸芽会・ニチガク・理英会) | 幼児教育と教材の効果を検証するブログ (grow-child-potential.com)
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