英語学習の早期化による中学受験、国内・海外大学受験への影響

英語 授業

近年、幼児英語はもちろん、小学生の英語熱は高まるばかりです。
幼児や小学生のお子様を持つ保護者様はどのように感じていますでしょうか。

事の発端は2020年4月より小学校3年生から英語を親しむ授業が始まったことですが、1年経過しました。
振り返ってみると、幼児期から小学生にかけて、早期学習を進めているご家庭との間で英語格差が広がっていると感じます。

一方、私立小の多くは従前から小学校低学年から週に2,3コマの英語授業がありますが、2019年に新設された農大稲花小学校では、なんと英語学習が一年生から週5コマ。かなり思い切った施策ですが、人気が高止まりしているので、評価されていると言えます。

公立、私立ともに英語授業についていくために早くから英語の習い事をしている方も多く、小学校のうちに英検2級、準2級いので、全体のレベルはまさに今、上昇中と言って良いと考えます。

先日、茨城県立日立一高を2021年3月に卒業した方が、米国のハーバード大に現役合格(9月入学)したニュースが大きく報じられました。合格率は3.4%。日本人合格者は数人程度ということで、帰国子女でもなく、地方公立校出身者の合格は珍しいということです。

2021年5月29日付の毎日新聞に、学習してきた経緯が詳しく掲載されていたので引用させて頂きます。

幼い頃から地域の英会話教室に通うなど英語に親しんできた。
特に中学時代にオンライン講座を毎日受講したことで、英会話能力が格段に向上したという。

海外に関心を持ったのは、家族でカナダなどを旅行し、多様な文化や考え方の違いに触れたのがきっかけだった。
高校1年の時には、国際学生サミット(中国・北京)に日本代表として参加。ロシアの公共交通システムについて提言し、表彰を受けた。

その後もG20大阪サミットの関連行事のY20(ユース20)などに出席し、世界各国の同世代と交流を深めるうちに「こんな環境の中で学問を究めたい」と考えるようになった。
東大など、日本の大学との併願はしなかった。

「両方目指すとどっちもダメになりそうな気がして」。狙いを海外の大学に絞った。
周囲に同じような志を持つ友人はいなかった。「無謀な挑戦とみる雰囲気もあったけれど、突っ走りました」。受験に関連した情報はネットで調べ、海外の大学に通う人にオンラインで助言を求めた。

「SAT」と呼ばれる大学進学適性試験を受け、志望動機などを英文のエッセーとして受験校ごとに「100本以上書いた」という。

米国の大学は、試験の点数だけで合否は決まらない。高校時代に何をしてきたか、どんな能力を持つのかが評価される。松野さんは国際会議などでの活動実績、高校の英語部での取り組みなどをアピールし、ハーバード大のほかカリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)やペンシルベニア大など22校に合格した。

マーカーを引かせて頂きましたが、情報の宝庫ですね。
上記は海外大学を念頭に置いていますが、英語学習に力を入れることで可能性がぐっと広がることがわかります。

ここまでで予想されるのは、今後、国内外の大学受験を見据え、英語の学力格差が更に広がっていく点です。
公立ですから英語学習を止める必要もない点、またオンライン英会話という着実な努力である点も大きい。

人気の幼児オンライン英会話継続レビュー:対象年齢、費用、効果を比較 | まなのび:幼児教育と教材の効果を検証するブログ (grow-child-potential.com)

併せて、皆さまの状況を伺いたいと思います。宜しければご回答ください。

【アンケート】小学生以下のお子様がいるご家庭に伺います。ご家庭で英語教材や習い事に取り組み始めたタイミングを教えてください。

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また、次にどうなるか興味深い点は、私が学生の頃から続いていた「中学受験→中高一貫→大学受験」の流れに一石を投じるか否かです。今もそうですが、東大や京大、医学部など難関大を目指す場合、一番可能性を高めるルートは中学中受験で難関中校に合格することです。

難関大合格者に多いのは、地頭の良さももちろんのこと、圧倒的な数学力で押すタイプ。
その他の科目が合格者平均、あとは差がつきやすい数学で突出していれば、合格可能性はぐっと高まります。
大学受験戦略の準備が中受のようなもので、試験科目と合っていました。

しかし、最近増えてきたものの、中学受験の難関校の多くには英語がまだありません。
厳密には、あるにはあるのですが、英語学習を優先するか否かの選択を迫られます。

このため、中学受験を決めた段階で、英語学習に一定のブレーキをかける方が多いのが実情です。
今までは、地頭の良さと、全体的なレベル感から、中1からの本格英語学習でも十分間に合ってきたわけですが、ネイティブ並の本物が続々出てきたら、そこで勝ち抜くには優秀者でも相当の「時間」を要するはずです。

高校受験と同様、中学受験で「英語」も加えて5教科になれば、このズレはなくなりますけどね。

今後は英語も4技能が重視されますので、バランスよく小学校で英語を学んできた方で、小学校卒業までに、高卒レベルの英語力を持った方も増えてくるでしょう。このため、下記の学生のどちらが国内外の受験で評価を受け、高い合格実績を上げるか注目しています。

伝統的な優秀な学生と、今後注目が高まると予想する英語を得意とする学生
・小学校の受験期、英語の学習を控えて最難関中学に合格し、中学から英語学習を再開した学生
・小学校の間に英語学習を含めて各教科バランスよい学習をして、高校受験、大学受験した学生

現在、都心部では中学受験熱が高まる一方ですが、英語の位置付けにより戦略も変わってくるかと思います。
少なくとも、大学受験の高校合格実績は一定の影響を受けて、徐々に中学受験の在り方も変わっていくのではと思います。

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