今日は90年以上の歴史がある私立小学校、国立学園小学校のご紹介です。
国立学園小学校は、JR国立駅から徒歩で10分程度、または国立学園前のバス停から徒歩2分ほどの、一橋大学に隣接する緑あふれる小学校です。
創立者は西武グループの創立者でもある堤康次郎氏で、東京では13番目に古い私立小学校です。当時は交通網も十分ではなく、国分寺と立川の頭文字をとって、国立という名前になったとのことです。古くは、近隣の公立小学校の教職員のお子様を受け入れる役割を担っていたようです。
教育目標は「自ら考え、自ら学び、自ら行動する子ども」です。
国立学園小学校の特徴は、生徒が木登りして遊んだり元気いっぱいながら、都内でもベスト5に入るほどの進学実績を誇り、文武両道であることです。
最近では、清宮選手を擁した早稲田実業が甲子園でベスト4になった年のピッチャー吉村投手が国立学園小学校出身です。
2021年度までの受験倍率推移と進学実績
国立学園小学校の直近の受験倍率は下記の通りです。
年度 | 募集人数 | 志願者 | 倍率 |
2018 | 120 | 229 | 1.9 |
2019 | 120 | 210 | 1.8 |
2020 | 120 | 233 | 1.9 |
2021 | 120 | 237 | 2.0 |
実績に比して倍率はそれほど高くないのですが、進学実績は上記リンク及び下図の通り非常に優秀です。附属の中高がないため、基本的に皆中学受験するように指導されます。
合格実績ではなく進学実績なのでW合格が含まれておらず、純粋な実績がわかります。5年合算の実績ですので、全体を5で割ると1年あたりの実績がわかります。
ざっとですが、凡そ3人に1人、最難関中学校に進学している計算になります。小学校入試はたった2倍の倍率なのに、大学進学実績でトップレベルである中学に多くが進学できることとなる良い選択肢ですね。
学校・教育の特徴
ご家庭は凡そ半分程度は共働きのようで、今後共働きに配慮した取り組みが始まります。本年から給食が開始し、2020年度からは学童の専門施設を開始、また4年生以上の高学年を対象とした学習支援も検討しているようです。最近多くの私立小学校でアフタースクールに力を入れていますが、共働きにとっては非常にうれしい改善なので、今後倍率上昇が予想されます。
子どもは小学校1年生の2学期からずっと日記を書き、受験前になれば皆、面談で自分の将来の目標をしっかり先生に言えるようになるようです。医者を目指す子が多いようですね。そのようなご家庭が多いのでしょう。
国立学園小学校のその他特徴は下記の通り
・教科担任制
教科担任制を取ることで、教師は自らの科目のみに特化して洗練され、生徒は複数の先生に見守られることとなります。また、担任制で特定の先生に負荷がかかったり、特定の教室の統制が乱れて差が生じるリスクを低減できます。
・習熟度別時間割
試験直前の11月からは学習レベルに合わせて4クラスに分かれて授業を実施していきます。学習塾のようですが、この方が効率は格段に良いでしょう。
・校内テストと中学入試難易度表
6年生は一斉テストを年10回実施。また、過去5年の入試結果を基に、学校独自の男女別中学校難易度表を作成。これまた学習塾のようです。
・中学訪問と卒業生アンケート
毎年約30の中学校を教員が訪問し、卒業生の様子を聞いたり、情報を持ち帰って生徒に情報提供しています。また、卒業生が次の受験生のために、受験情報をアンケートに回答する形で残してくれています。これを見れるのは学校関係者だけです。羨ましいですね。
いかがでしたか?学校が遠いため受験しない方も多いですが、2020年4月よりアフタースクールや学習支援も充実し、本当に素晴らしい学校だと思います。
コメント
コメント一覧 (1件)
近隣の公立小学校ではなく、隣接する一橋大学の教授陣の子息を預かるために発足された学園のようです。
「中央線の詩」との書籍にも、一橋が竹橋から国立に移転する計画が発表された際に、都心から遠く離れた国立では我が子の教育が心配だと反対意見が相次ぎ、当時開発を担っていた西武グループが国立学園小学校を設立されたそうです。
現在も立地上、一橋関係者の子息が附属幼稚園・小学校に在籍されています。