小学校受験を目指すご家庭で、既に対策を始められている方も多いでしょう。
人気校では年長時の説明会で興味を持って勉強を始めるというのは遅すぎますから、この夏が一つのポイントになるかと思います。
今回、まだ幼児教室へ通っていない方を対象に、大手幼児教室の年中のペーパー指導はどこまで進めているのか、またお子様はどの程度できているのかをお話したいと思います。
模試の結果などから、ペーパーの周囲の出来はわかりますので、ある程度正確な情報をお伝えできるかと思います。
年中の夏で始めるのは遅すぎる?
よく、いつから勉強を始めるのかが議論となりますが、
条件付きながら、年中の夏休み時期に開始しても遅いとはいえないと思われます。
この条件とは2点ほどあります。
一点目は志望校の説明会などに参加しており、志望校のことが分かっていることです。
これには、説明会やイベントへの出席履歴が不利にならないか、などの情報も含まれます。
小学校では説明会の出席回数を合否の検討材料にするところもあります。
小学校では、ほぼ例外なく学校方針に従わない生徒の入学を嫌がりますので、その結果として説明会などの履歴を合否の参考材料にする学校もあります。
回数を含めるかどうかはともかく、履歴のあるなしを踏まえるのは当然で、受験生にとっては不利にならないよう出席するのが常識です。この結果、年中でも熱心な方は多くが志望校の説明会へ通っているのが実情です。
次に二点目は、この夏でできる準備はしておくことです。年中前半は、しっかりテーマを決めて自学自習すれば、幼児教室へ通わずとも成長できます。しかし、この夏にできることを何もしなければ差をつけられてしまいますので、今後厳しくなっていくと思われます。
現状、幼児教室年中で行っているペーパーのレベル感については下記をご参考として頂ければと思います。
幼児教室で行っているペーパー対策の範囲
多くの幼児教室では、年中の夏休み前まで、学校別対策というより基礎力向上に努めています。
大手では志望校別で校舎や講座が変わったりもしますが、現時点においては幅広く対応ができるよう授業が行われています。
なぜなら、多くの方は併願することとなり、幼児教室を複数取る方はまだ少数なので、
この時期で特化した勉強を行うニーズはあまりないからです。
この中で、多くの学校の試験で採用されており、対策が必須なのがペーパー対策です。
現状、幼児教室で行っている年中のペーパー指導のレベルをお話したいと思います。
お話の記憶
凡そ1,000語程度、時間は5分程度までを目安に、現時点では、言ったことが確実に聞き取れれば上位。
お話から推定される状況を答える問いについても解答できれば差をつけられる。
自習が容易で、親が読み聞かせをした後に質問することでトレーニングができる。
問題集を利用する場合、筑波の問題をベースに簡単な問題から始めると、スムーズに進められます。
言語・常識
・言葉を覚え、絵をみてしりとりになるよう線で結ぶ。または迷路形式でゴールまで進める。
・絵を見て、常識的にやってはいけないものを指摘し、理由を答える(マナー、道徳の視点)。
数量(数の理解は必要だが、数を実際に書くケースは少ない)
・絵を見ながら言葉の数だけ記号を書く。
・二つの絵を見比べて、どちらがいくつ多いか判断して答える。
・絵をヒントに、順番や法則を理解して答えられる。
・二人、三人で合わせたときの合計数(足し算)。
・一定の数から減った時の数(引き算)。
・二人、三人で分けたときのそれぞれの数(割り算)。
・面積が異なる容器の水量の大小を判断する。
図形・系列
・指定通り、点を結んで同じ図形を作る。筆圧、スピード、真っすぐ、確実に点を通っているかで差がつく。
・マトリックス状のボックスで摸写。確実性とスピードが重要。
・マトリックス状のボックスの絵や記号を、一定時間で位置を覚え、同じようにトレースする。
・マトリックス状のボックスで↓→↑→などの指示に従って移動し、指定の印をつける。
・◎→○○ ☆→×× などの記号を用い、法則に従って記号を回答する。
・回転した後の図形を答える。
・折り紙を半分に折って、切った後に展開した場合の図形を答える。
・左右対称を理解し、同じものを選ぶ。
・積み木を上、右、左、後ろから見た時の形を答える。
その他
・ばねや天秤を使って、重さの大小を理解する。ばねの長さや天秤の様子で、3つ以上の順位付けができる。
・つり合いの基礎(A>B、B>C、AとCは?)
・絵を見て、道徳面の可否がわかる。
・季節の基本行事がわかる。
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