今日はお金を使わずにいかに小学校受験を乗り切るか、を真剣に考えてみたいと思います。
幼児教室は有益な存在であると考えますが、これなしで試験を乗り切れるかというと、答えとしては条件付きでイエスとなります。
小学校受験といっても、その志望校によってかかる費用は大きな差が生じます。
通常、大きなウェイトを占めるのはまず幼児教室、次に学校合格時の入学手続金が大きな費用です。
当記事で、小学校受験の幼児教室費用を、1分100円という目安をお話しています。
年長はこれ以上になりがちで、通常の金銭感覚の方なら、やや異常な印象を受けるのは当然かと思います。
時間によっても異なりますが、概算として週に1回教室に通うと、月額3万円~7万円かかり、仮に週に3回となると3倍かかります。夏期・直前期は更に1.5倍から2倍のお金が出ていくと考えると概ね的を得た金額になるかなと思います。
結果として、直前期の3か月で数百万円使う方が続出します。
これは当ブログのアンケートの結果でも確認できてますし、実際の知人でも存在します。難関校受験者の凡そ半数が、3か月で100万円以上費やし、200万円以上の方も珍しくありません。
また、入学手続金も受験校が増えると重くのしかかります。一校当たり平均して50万円前後でしょうか。中には、100万円を超える全額を必要とする学校もありますから、複数校合格すれば、これまた結構な金額が飛んでいきます。
難関校に是が非でも合格したいスケジュールを取ると青天井になりますが、節約すると割り切り、実を取って志望校を決めて試験に臨めば、必ずしも多額の費用は必要ないと考えています。
今回、できるだけ幼児教室に通わないことを念頭において、一つ一つお話していきたいと思います。
目標費用は年間50万円+入学手続金。
これでいかがでしょうか。ひとまず検討してみましょう。
志望校を絞る
志望校を数校に絞ると、対策にかける時間もコストも非常に効率的になります。
しかし、あまりに減らしすぎると全滅の可能性もあるので、実際は説明会の参加はしておいて、出願自体は多めにした方が良いです。あくまで、時間を費やして対策をする学校を減らすという意味です。
狙い目は国立小、私立小は準難関校です。ここで準難関校とは、競争はあるものの、難関校受験者があまり併願しない倍率3倍以下の学校を想定しています。11月1日の受験者を優遇したり、推薦入試があったり、第一希望と明言する方を優遇してくれるケースが多いです。
難関校は、やはり幼児教室へ通うことで実力が洗練されてきます。幼児教室へ通わないことを前提として対策を立てる場合、勝てる戦略を組み立てた方が良いと考えます。当然、チャレンジ校としての受験を妨げるものではないです。
国立小については、竹早やお茶の水のようにノンペーパーの学校もあり、高難易度の抽選という運勝負に持っていけます。厳しいことに変わりはないですが、運要素が多く、試験においても抽象的な評価基準になりますので、勝負しやすいです。
併願が非常に多い優秀者は一般の受験生にとっても、学校にとっても厄介な存在ですが、彼らの弱点は、受ける学校が多すぎて個々の対策が間に合っていないことです。これは考査の成績では隠せても、面接や説明会の回数で露見します。
よって、対策次第で十分に対抗できることになります。
学校説明会全参加
私立小学校は、説明会参加の回数が重視されるところがまだまだ多いです。
年少の頃から、学校主催はもちろん、合同説明会も全てのイベントに参加し、先生と顔見知りになってファンになってください。これは足を運ぶだけでお金がかかることではありません。
概ね倍率5倍以上の人気校はそれが当然の扱いをされたり、超難関校に至っては参加すらしませんが、その他の学校は早い時期であればあるほど、歓迎してくれて、喜んでくれます。話していてもお互いに気持ちがほっこりします。
合同説明会は本年は開かれませんでしたが、ブースに誰もいない時がありますよね。これは距離を縮めるチャンスです。
学校によっては、全部参加するだけで受験時に非常に有利になることがあります。
これは受験時に、成績を超えた評価になることもよくあります。
ペーパー対策
幸いなことに、多くの学校で課されるペーパー対策については幼児教室に通わなくても、やることをやっておけば上位に食い込むことが可能です。
ただ、大型書店の小学校受験コーナーで販売されているような問題集をひたすらやりこむ必要性は生じます。問題集の値段は一冊1,000円もしませんが、年間でたくさん買う必要は生じますので、これは避けられない出費となります。コピーを最大限使いまわしましょう。
月間で10冊~15冊取り組みたいですね。
この戦略を取る場合、下記プリント革命は時間と費用両者の削減ができます。
問題集のおすすめはこぐま会、理英会、受験年度はピグマリオンと過去問です。
これを確実にこなすことで成績は上がります。
ペーパーの学び方は下記に記載してあります。
過去問のおすすめはこちら
行動観察・口頭試問対策が鬼門
ペーパーと同様、よく試験で重視される行動観察・口頭試問は、幼児教室がないと気になるところです。
通常は、幼児教室で時間をかけて、安定した対応ができるようになっていく論点です。
行動観察で求められる能力は下記の通りです。
・グループで相談して、自分で発信して意見を言うことができる。
・他社への心遣いができる
・声が大きくててきぱきしている
・口頭試問で物おじせず的確に解答できる
・学校に即した所作ができる
これは一朝一夕で教えられるものではありませんので、意識して一年間過ごしていく必要があります。目安として、下記のような行動ができれば行動観察の点数にもつながりやすいと考えます。
・知らない子供、大人とも大きな声で話せる。
・他者に思いやりをもった行動ができる。
・言って良いこと、いけないことがわかる。
・自立し、自分の事は自分でやる。
・積極的に親の手伝いをして、何をしているか学ぶ。
毎日公園で色々な子供や大人と接している日々だけでも、学校が望む子供像に近づいていくでしょう。
たまに模試で出来栄えをチェック
幼児教室に通っていないと、実は足りていない、抜け落ちているなど、相対的な比較ができないこととなります。このため、幼児教室に毎回通っていなくとも、多少費用は掛かってしまいますが、模試だけは定期的に受験して、立ち位置を確認しておくと良いです。
ペーパー分野の評価はPCR検査みたいなもので、1回受けただけでは実態を反映しないこともありますが、2回受けて同様の成績であれば信じて良いでしょう。
これで順位が問題なければ、今やっていることに自信を持っていただければと思います。
一方で、うまくいってなければ何が足りてないのか、自問自答する必要があります。
模試の行動観察・口頭試問のチェックは重要です。こちらは上述のペーパーと異なり、結構正確に判断され、評価がぶれにくいです。目標は費用削減ですが、この段階でやはり幼児教室が必要だなと感じたら、軌道修正して教室に通ってみるのもまた良いかと思います。軌道修正の改善に当たり、最低半年ほどの時間は欲しいところです。
父親のスーツ費用は一番削減しやすい
お受験において、父親、母親、お子様それぞれ受験グッズが必要となりますが、削減しやすいポイントになります。
学校で見ているポイントは清潔感で、服のブランドではありません。
お受験バッグ、大きなカバン、靴、母親とお子様の服あたりは購入するとして、その他は清潔感が担保できれば必須ではありません。
合格者の美談はそこそこに
幼児教室に通っていない場合、周囲の話が非常に気になります。
色々な人が色々なことを言ってきますが、周囲に惑わされない固い意志も必要です。
当記事の趣旨は幼児教室に通わず乗り切ることですが、よく幼児教室に通わず超難関校○○に合格した!というような武勇伝はやや言いすぎで、あったとしてもごく少数の例外なので、幼児教室不要説も妄信しない方が良いです。
上述の通り、お子様に合った志望校を決めてそこに邁進し、準備対策はできることをしっかりこなし、模試で確認し、評価が問題なければそれでよいと。合理的で必要なステップはそれだけのはずです。
当ブログも同じ類ではありますが、外部から来る根拠のない話はほどほどにして、合理的に考えて頂ければと思います。
一定の幼児教室通学は本来あってよいと考えるので、必要と判断したら最後まで幼児教室なしに固執する理由もなく、柔軟に軌道修正してください。合格が第一です。
上記戦略のコスト試算
上記シミュレーションで、コストを試算してみました。
書籍代:月額1.5万円×12=18万円
模試:年4回:4万円
プリンターレンタル一式:1万円×12か月=12万円(紙代以外全込)
考査料:3万円×3校+国立:約10万円
お受験服:6万円
合計:50万円
これに合格手続時の支払いを加算したものがお受験総経費です。
大手幼児教室へ3時間×(2週間~3週間)通ったらそれだけで概ね上記の料金です。
かなり安いですよね。費用対効果はそれなりと思いますよ。
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