本日は東京都における国立小学校併願のお話です。
国立小学校は、東京では下記のような学校が挙げられますが、それぞれ受験にあたり住所制限があります。
国立小学校 | 住所制限 |
筑波大学附属小学校 | 東京都23区 |
お茶の水女子大学附属小学校 | 東京都23区、西東京市、埼玉県和光市 |
東京学芸大学附属竹早小学校 | 東京都23区、60分程度で通える範囲 |
東京学芸大学附属大泉小学校 | 自宅から40分以内で通える範囲(誓約書提出により例外あり) |
東京学芸大学附属小金井小学校 | 東京都内、自宅から40分以内で通える範囲(市区町村指定で後述) |
東京学芸大学附属世田谷小学校 | 世田谷区、目黒区、大田区の下記地域(市区町村指定で後述) |
東京学芸大学附属世田谷小学校の通学区域
東京学芸大学附属世田谷小学校の通学区域は下記の通りです。
世田谷区
池尻 [1/2/3/4] 丁目
梅丘 [1/2/3] 丁目
大蔵 [1/2/3/4] 丁目
岡本 [1/2/3] 丁目
奥沢 [1/2/3/4/5/6/7/8] 丁目
尾山台 [1/2/3] 丁目
鎌田 [ 3 ] 丁目
上馬 [1/2/3/4/5] 丁目
上野毛 [1/2/3/4] 丁目
上用賀 [1/2/3/4/5/6] 丁目
砧 [1/2/3/4/5/6] 丁目
砧公園
経堂 [1/4/5] 丁目
豪徳寺 [1/2] 丁目
駒沢 [1/2/3/4/5] 丁目
駒沢公園
桜 [1/2/3] 丁目
桜丘 [1/2/3/4/5] 丁目
桜新町 [1/2] 丁目
三軒茶屋 [1/2] 丁目
下馬 [1/2/3/4/5/6] 丁目
新町 [1/2/3] 丁目
瀬田 [1/2/3/4/5] 丁目
世田谷 [1/2/3/4] 丁目
太子堂 [1/2/3/4/5] 丁目
代沢 [ 4 ] 丁目
代田 [1/3] 丁目
玉川 [1/2/3/4] 丁目
玉川台 [1/2] 丁目
玉川田園調布 [1/2] 丁目
玉堤 [1/2] 丁目
弦巻 [1/2/3/4/5] 丁目
等々力 [1/2/3/4/5/6/7/8] 丁目
中町 [1/2/3/4/5] 丁目
野毛 [1/2/3] 丁目
野沢 [1/2/3/4] 丁目
東玉川 [1/2] 丁目
深沢 [1/2/3/4/5/6/7/8] 丁目
船橋 [ 1 ] 丁目
三宿 [1/2] 丁目
宮坂 [1/2] 丁目
用賀 [1/2/3/4] 丁目
若林 [1/2/3/4/5] 丁目
目黒区
大岡山 [1/2] 丁目
大橋 [1/2] 丁目
柿の木坂 [1/2/3] 丁目
上目黒 [2/3/4/5] 丁目
五本木 [1/2/3] 丁目
下目黒 [3/4/5/6] 丁目
自由が丘 [1/2/3] 丁目
洗足 [1/2] 丁目
平町 [1/2] 丁目
鷹番 [1/2/3] 丁目
中央町 [1/2] 丁目
中根 [1/2] 丁目
中町 [1/2] 丁目
中目黒 [3/4/5] 丁目
原町 [1/2] 丁目
東が丘 [1/2] 丁目
東山 [1/2/3] 丁目
碑文谷 [1/2/3/4/5/6] 丁目
緑が丘 [1/2/3] 丁目
南 [1/2/3] 丁目
目黒 [3/4] 丁目
目黒本町 [1/2/3/4/5/6] 丁目
八雲 [1/2/3/4/5] 丁目
祐天寺 [1/2] 丁目
大田区
石川町 [1/2] 丁目
北千束 [1/2/3] 丁目
田園調布 [1/2/3/4/5] 丁目
南千束 [1/2/3] 丁目
雪谷大塚町
学芸大学附属小金井小学校の通学区域
小金井小は通学時間を40分を目安としていますが、市区町村別で受験資格を細かく分けています。
このため、学校は推奨しませんが、実際は40分以上かかっても通学が可能ということになります。
世田谷小より非常に範囲が広いことが分かります。
◆全域通学を認める市や区
【市部】 昭島市 国立市 小金井市 国分寺市 小平市 立川市 調布市 西東京市 東久留米市 東村山市 日野市 府中市 三鷹市 武蔵野市 【区部】 杉並区 中野区
◆記載の町名のみ通学を認める市や区
稲城市: 大丸 押立 向陽台 東長沼 矢野口
清瀬市: 梅園 竹丘 野塩 松山 元町
八王子市 :旭町 東町 石川町 上野町 打越町 追分町 大横町 大和田町 小門町 片倉町 北野台 北野町 絹ヶ丘 椚田町 小比企町 小宮町 子安町 散田町 新町 千人町 台町 高尾町 高倉町 田町 寺町 天神町 廿里町 中町 長沼町 並木町 西浅川町 西片倉 狭間町 八幡町 初沢町 東浅川町 兵衛 日吉町 平岡町 富士見町 本郷町 本町 三崎町 緑町 南新町 南町 みなみ野 明神町 めじろ台 元本郷町 元横山町 八木町 山田町 八日町 横山町 万町
東大和市: 上北台 狭山 桜が丘 清水 立野 多摩湖 南街 向原
福生市 :牛浜 熊川 志茂 東町 本町
世田谷区 :赤堤 大原 上北沢 上祖師谷 北烏山 北沢 給田 桜上水 代沢 代田 八幡山 羽根木 松原 南烏山
練馬区 :上石神井 上石神井南町 石神井台 関町北 関町東 関町南 立野町
新宿区: 上落合 北新宿 西新宿 百人町
学芸大学附属大泉小学校の通学区域
学芸大学附属大泉小学校も上記時間指定、細かい時間計算ルールがありますが、こちらは願書に同封されている誓約書を事前(二次出願時)に提出し、承認を受け、決められた日時までに引っ越しすることで、区域外からの受験も可能です。2020年度も10名以上の区域外合格者がおり、活用している方が多いです。
併願の基本知識
筑波は試験日程が前倒しとなりましたが、お茶の水、竹早はそれぞれ受験日程も異なり、23区居住であれば容易に3校出願できることがわかります。しかしながら、これらは全て受験前に抽選があり、例え受験対策をしていても受験をさせてくれるかどうかもわからない非情な試験制度となっています。
2021年度は筑波で厳しくなりましたので、1次抽選確率から計算すると3校抽選すればどれか通過する確率が50%前後になるかなという計算です。
このため、その他学芸大学附属小学校も、試験日程が被るなかで時間を調整し、できることなら併願したいところです。
通常、首都圏で国立の併願と言うと、学芸大学附属系列4校の併願を指すことが多いです。
この点、住所制限さえクリアしておけば、受験日の中での受験時間に工夫が必要なものの、午前中8時台の試験と午後3時台の試験というように、2校までは比較的容易に併願することが可能です。また、竹早の厳しい抽選に備えて、竹早の裏に1校出願し、計3校出願しておくという手もありますね。
今年はコロナで厳しいかもしれませんが、近年1次で全員通過が目立つ大泉は、合格後の引っ越しを要件に、遠方でも受験できる余地があります。
人気があるのは住所制限があり、2021年度も全員考査が受けられる世田谷との併願です。今回、併願の旨味がある学芸大学附属世田谷(受験前の抽選がなく、実質倍率は5倍程度)を中心に、ベストの居住地を検討しましたので、情報共有します。
筑波、お茶の水、竹早、世田谷、大泉、小金井の併願パターン
学芸大学附属世田谷小、通称ガクセタは上記※の通り、受験できる住所が決まっています。
この範囲に居住している限り何ら制約なく受験できます。一方、竹早は60分程度という数字を明示している以上、できるだけ近いほうが良いでしょう。その他お茶の水と筑波は問題ないです。
筑波小とお茶の水、竹早は同じ茗荷谷駅を最寄り駅とし、非常に近いです。
併願を最大限受験する場合、これに加えて学芸大学附属小学校をもう一校受ける場合、4校となります。
学芸大学附属小学校は同日に試験が行われるので、午前と午後に時間を調整して、2校受けることで、これが通常最大となります。
(理論的には、朝・昼・最終と学芸大附属校を3校受験することも一応可能です。)
例えば、竹早と世田谷では、両校とも願書の提出順の受験なので、両校の願書提出タイミングを一番最初と一番最後で調整することで、比較的余裕をもって時間調整できます。但し、受験番号が後ろだと合格率に影響することもあるので注意が必要です。
また、23区内で大泉と小金井のエリア内に入れば、筑波やお茶の水、竹早と併せて併願が可能です。大泉と小金井は被るエリアが多いですが、世田谷とはほんのわずかなエリアで小金井と被るのみで、ほとんど被りません。
よって、国立小学校の現実的な併願パターンをまとめると下記の通りとなります。
住所制限がある2校を起点に考え、大泉は区域外であれば誓約書を利用します。
東京都の主要な国立小併願パターン可能性
世田谷小のエリア内:世田谷(+筑波+お茶の水+竹早+大泉)
小金井小のエリア内:小金井(+大泉+筑波+お茶の水+竹早)
大泉小のエリア内:大泉(+小金井+筑波+お茶の水+竹早)
上記以外で23区:筑波+お茶の水+竹早(+大泉)
※大泉は区域外では転居に伴う誓約書を提出
まとめると、東京の国立小学校の併願数は、竹早に抽選漏れした場合に備えて学芸大附属校は3校に出願し、筑波、お茶の水を加えた計5校を出願するのがが通常の上限で、3校~4校出願の方が多いと推察します。
国立小学校を併願しやすい有利な住所
上述の通り、茗荷谷の3校のアクセスが程よく、学芸大学附属小学校を併願しやすい23区内のアドレスが、国立小学校受験において望ましい住所となります。当然、学習環境・治安・アクセスに優れた場所がよいですね。また、私立小学校を受験する方も多いでしょうから、多くの難関小学校に通学しやすいエリアであればなお良いです。
この点を踏まえ、国立小を併願しやすく、教育環境も良いおすすめ最寄り駅をご紹介します。
・中野
世田谷小の範囲ではありませんが、茗荷谷に程よく近く、更に中央線のおかげで大泉小や小金井小など、世田谷を除く全ての学校の受験資格があります。この周辺エリアは国立小受験者に非常に人気のあるエリアで、中央線沿線の私立小も受験しやすいです。
・目黒周辺(茗荷谷まで約30分余り)
狙い目の場所です。目黒でどこに住むか、という点で世田谷小受験資格に注意を払う必要がありますが、世田谷の受験資格を確保しながら、茗荷谷までのアクセスも格段に楽になります。
また、目黒は幼児教室も多く、洗練された環境でお受験幼児に恵まれた環境です。加えて、色々な難関小学校へもバスで一本で向かうことができます。こちら、小学校受験後も引っ越しの必要は特にないのではないでしょうか。
・三軒茶屋・池尻大橋(茗荷谷まで約40~42分)
東急田園都市線で、渋谷のお隣が池尻大橋、その次が三軒茶屋です。世田谷小の受験資格を得られるエリアの端になります。
三軒茶屋はご存知の通り住みたい街ランキングの常連、教育環境も整っています。駅前はごちゃごちゃしていますが、駅から離れると東は三宿、西は若林、北も南もどこも閑静な街並み。池尻大橋の南は超人気小学校、東山小学校の通学区域でリスクヘッジも万全。駅前で落ち着いた環境が良い方は池尻大橋がおすすめです。渋谷のお隣にありながら、筑駒や駒場東邦といった超進学校もあるエリートエリアです。
・自由が丘・中目黒(茗荷谷まで約35分~40分)
東急東横線で、副都心線を経由して池袋まで北上するルートを取ります。
三軒茶屋と並んで住みたい街の常連で、特に自由が丘は幼児教室が際立って多いことが特徴です。街の施設や狭い路地だけ見ると乳児に優しい街というようには思えないのですが、とにかく二子玉川と並んでお受験関連の高価額帯の習い事が多い街です。一方、中目黒はより都心に近くアクセスに優れ、時間的に余裕が出てきます。
・経堂(茗荷谷まで約40分)
小田急線で新宿まで12分程度でアクセスできる経堂は、都心近郊のベッドタウンとして人気の街の常連です。新宿へアクセスしやすい立地に加え、駅前は一通り揃っている経堂コルティを始め、商店街で賑わい活気もあります。住所に気をつければ世田谷の受験資格を得られます。
下記記事で学芸大学附属小学校の出願順と試験時間関係を考察しています。ご参考にどうぞ。
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