慶応義塾幼稚舎・横浜初等部・早稲田実業初等部の受験準備と試験日程、併願対策

慶應横浜初等部

本日は、来年度受験を検討される方向けに、私立小学校最難関、早慶附属小学校の受験準備と対策の基本、本年の併願スケジュールと初見をまとめます。

慶応義塾幼稚舎、慶應義塾横浜初等部、早稲田実業初等部は私立大学の頂点である早慶に進学できるのみならず、小学校のプレミアムもあり、小学校受験の最難関として位置づけられています。

近年大学の一般受験も難化しているとはいえ、大学は何度も挑戦できますが、小学校の受験機会は一回限りでかつ高倍率の受験です。単純比較はできませんが、一般的に小学校に合格する方がずっと難しいでしょう。

下記3校は併願しやすく、併願する方は非常に多いです。

このような大学附属小学校を併願するにあたり、受験日程と、受験準備の基本をお話しできればと思います。

目次

【2021年度】慶応義塾幼稚舎、慶應義塾横浜初等部、早稲田実業初等部の願書準備・学習指針・試験日程比較

小学校慶応義塾幼稚舎慶応義塾横浜初等部早稲田実業初等部
願書福翁自伝を読む・福翁自伝(~2019年度)早実に係るエピソードづくり→事前に願書準備推奨
事前準備→事前に願書準備推奨・小泉信三(2020年度) 
  ・福翁百話(2021年度) 
  →目を通しておく 
学習の指針・ペーパー無対策は避ける・全方位でバランスよく学習・横浜初等部と似ているが、生活習慣、自立、絵画を意識
 ・運動、絵画は特段の対策  
出願書類福翁自伝であれば準備通り課題に費やす時間を確保しておくボリュームは慶應と比較してやや少ない。
考査   
11月1日考査 一次考査
11月2日考査 一次考査
11月3日考査 一次考査
11月4日考査  
11月5日考査  
11月6日考査  
11月7日考査 一次合格発表
11月8日考査 二次面接
11月9日考査  
11月10日考査  
11月11日横浜初等部へ→一次考査←横浜初等部へ
11月12日  合格発表
11月13日   
11月14日合格発表  
11月15日   
11月16日 一次合格発表 
11月17日   
11月18日   
11月19日   
11月20日   
11月21日 二次考査 
11月22日 二次考査 
11月23日 二次考査 
11月24日 二次考査 
11月25日   
11月26日   
11月27日   
11月28日 二次合格発表 
11月29日   
11月30日  

上記の通り、幼稚舎と早実は試験日程が被る可能性がありますが、両校ともに受験日を広くとっているので比較的併願しやすいです。
また、横浜初等部はどことも被らないので人気があり、私立小学校の志願倍率が最も高い学校の一つとして知られています。
上記の通り幼稚舎も早稲田も合格発表前に横浜初等部の一次試験があるので、受験辞退することなく横浜初等部の一次考査を受けることとなります。

この後、幼稚舎、早実に加えて筑波も20日に最終合格発表が控えてますので、横浜初等部の二次考査受験者辞退者は相応にいます。

なお、幼稚舎では初年度学費160万円(授業部分は分納可)を入学手続時に支払う必要がありますが、横浜初等部に合格した場合に初等部へ進学する場合、学費を振替る制度があります。これは非常に良い制度ですね。
幼稚舎と初等部のW合格では幼稚舎の方が人気は高いでしょうが、必ずしもワンサイドではないようです。

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慶應幼稚舎、横浜初等部は面接がなく、願書で伝える

まず基本ですが、幼稚舎と横浜初等部は、多くの学校で課される保護者面接がありません。
最高峰でありながら面接がないのは違和感を持たれるかも知れませんが、保護者の思いは全て願書で伝えることとなります。

願書の内容は、幼稚舎は毎年同様で、横浜初等部は2部構成で前段が志望動機などで内容は同じ、後段はお題の書籍の内容を踏まえた上で記載する必要があります。

よって、変更する可能性がありますので保証はできませんが、幼稚舎と早実に関しては早めに願書を書いておくべき、という結論になります。このように指導する幼児教室もありますが、実際にそう思います。
仮に何らかの変更があったとしても、志望動機部分がなくなることは考えにくいので、忙しい時期に役に立ちます。
また、願書は時間をあけて見返すたびに内容が良くなっていきますから、早くにとりかかった方が良いです。

横浜初等部は昨年からお題が小泉信三に変わり、書店から関連書籍が消えて大騒ぎになりましたが、今年もまた福翁百話に変わりました(詳細記事はこちら)。ただ、今年の福翁百話は短編から構成されるので、対応は非常に楽なもので、福翁自伝を読んでいれば、一日でも対応し得るボリューム感でした。また、電子書籍でも入手できますので、過度に神経質になる必要はないでしょう。

よって、出題される課題の本は予想する必要はなく、素直に福翁自伝中心に読んで理解しておけばよいと思われます。

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受験対策要旨

まず幼児教室の必要性ですが、こちら早慶に関してはほぼ必須と言うか必須です。
理論上、幼稚舎はなくても合格できますし、そのような事例もあるようですが、真に受けない方が良いです。

今年はコロナ禍で早実の運動出題が微妙でしたが、もともと運動は両校で重視されています。
絵画も同様ですが、幼稚舎は創造力、早実はリアルな描写を求める傾向があると言われています。
決め打ちでジャンルごとに得意な絵をいくつか準備しておく方も多く、受験上はそれなりに有効です。

但し、早実は絵画を描いたあとの子供の説明を重視しており、絵の巧拙は劣後するとの見方が有力です。
また、出題されない回もありましたので、来年度は幅広く準備しておく必要があります。これは制作でも同様です。

共通する重要な基礎力が、月並みですが「聞く力」と「話す力」です。これは幼稚舎では指示行動、早実ではお話の記憶他、あらゆるところで関連します。早実の二次では子供が主役ですので、これが勝負を決めますし、幼稚舎でも声がけされたわずかな時間に何を答えるかが非常に重要となります。

幼稚舎受験生はノンペーパーな学校として有名ですが、多くの方が保険と併願を兼ねてペーパー対策も行っているのが実情です。
出題される可能性も十分にありうるし、違う形で知識を要する局面もありうるので、一定のペーパー対策はしておきましょう。

大手幼児教室ではこれらの学校別模試を実施しているので、申込自体が大変ですが春~夏に一度で良いので受けておくとよいです。
ペーパーは論点の学習をしていたかどうかで当たり外れがあり、本試験には必ずしも比例しませんが、行動観察・絵画・運動・口頭試問は複数回受けても点数があまり変わりませんでしたので、実態をある程度正しく反映すると考えます。

結果が良ければそのまま自信をもって学習を継続すれば良いし、駄目であっても対策を練り直すことができます。

学校説明会も少なく(本年は中止)、親の出番は少ない

多くの学校は合同説明会や学校説明会を開催し、この履歴は間接的に影響を及ぼすことになりますから、小学校受験においては春から秋にかけて、実に多くの時間を学校訪問で費やします。この点、早慶は学校説明会を開催するものの、合同説明会には出ませんので、非常に負担が軽いです(本年はコロナ禍でいずれも中止)。

多くの方は他校併願するので忙しくなるでしょうが、もし受験校が早慶だけであれば、大変なのは願書とお子様本人だけで、親が対学校で公式に受験評価されるのは早稲田の二次面接だけとなります。

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