本年も小学校受験の本番が近づいてきました。
春休みの春期講習の記事がと同じ構成で、続編として仕上げました。
当時も先を見据えて書いていますので、同様の趣旨や文言もありますが、夏休みと直前を見据えて2倍以上のボリュームでリライトしています。
【小学校受験】年長直前!春期講習期間の状況別学習ポイント | まなのび:幼児教育と教材の効果を検証するブログ (grow-child-potential.com)
前回春休み前、色々と書かせて頂きましたが、充実した日々をお過ごしでしょうか。
大事なことはお教室確定、学習計画、保護者様の過去問理解、ポテンシャル育成、モチベーション確保でしたが、この流れは夏期講習以降も変わりません。
順調に走っていれば更に加速し、読み飛ばしてください。こんな記事をよんでいる時間が勿体ない(笑)
何か問題点を感じている方、一休みしたい方は、必要な所だけ参考にして頂ければ。
お教室のペースも上がり、最後は何でもあり。
学習計画がブレると、知らぬ間に差がついてしまいがちな時期です。
本記事は、過去の多くの合格者の行動様式を意識しています。
年長を前提としていますので、年中の方は下記もご参考までどうぞ(当時のリアルタイム日記記事)。
【小学校受験】幼児教室の年中夏期講習を終えて | まなのび:幼児教育と教材の効果を検証するブログ (grow-child-potential.com)
現状の立ち位置を再確認
春に続いて、再び現状を再確認ください。
進学するのは1校です。
4月から始めた方は、なかなか思う通りに進まないご家庭もいるかもしれません。
一度深呼吸して振り返っていただければと思いますが、4月に始めたのだから、それは当然。
選択したのは保護者様、お子様はそれに従ってやれるかやれないかです。無理を言うとお互い苦しくなってしまいますから、できることを進めて参りましょう。
試験まではあと数か月。願書を書く時間も必要ですから、ご家庭の現状に合った方法で進めて行かないと、計画が破綻します。
詳しくは後述しますが、文字数を絞って端的に言うと、直前期の学習計画の指針は現状を盤石にするか、範囲を絞るかです。
このため、周囲に流されずゴールまで逆算して計画通り学習を進めるため、ご家庭の現状の立ち位置を理解することは春から継続して、引続き重要です。人によって対策の範囲、量が大きく異なるのが小学校受験ですから、まずご自身のポジショニングを把握してください。就活の自己分析のようなものですね。
現状位置を確認の後、学習が十分進んでいる方は、塾の方針に従ったカリキュラムをこなしつつ、ペーパーや行動観察などのご自身の計画もこなしていく必要があります。範囲を広げすぎてしまう方もいますので、最終的に逆転劇もあります。
下記に既修者と初学者に分けてみましたので、どちらかにウェイトをおいてご一読頂ければと存じます。
メインお教室と最後まで
実にご相談が多いところですが、この時期は色々な事情で、メインごと他へ移籍したくなることもあります。
この点、いつもと違う環境の場慣れや、特定の学校の対策で他へ行くことはあっても、メインの教室までは変えるのは大きなリスクを伴います。
先生は、当然に古いお付き合いのご家族を大事にします。
長くお付き合いすることで、先生は、ご家族やお子様の事を深く理解して、深いアドバイスをしやすくなります。
お教室の先生は、ご家庭の背景(職業)などに応じて、学校との相性を判断し、「合っている」「合っていない」という一言で評します。これは専門家たるお教室の先生が、色々なご家庭を見てきて、言いにくいことも全て一括りにした一言です。
腕が確かな先生であれば、あと必要なのは時間です。移籍先の先生の腕が確かでも、理解する時間が足りなければ厳しくなります。
人気の先生であれば時間が制限されるのは当然です。途中から入ってきて時間を割いてアドバイスをして欲しい場合は、多くの講座を取ったり、ロイヤルカスタマーになるだけのお金が必要となります。しかし、直前期で言われるがままに講習を取っていくのは上手いやり方とは言えません。
志望校も、ここまでで説明会参加がゼロの学校(出欠がない一部学校を除く)は切り分けをしたい所。
説明会参加履歴の合否への影響は不透明ですが、優秀者が説明会参加なしで3倍~4倍の倍率の学校で残念な結果となることはよくあります。
志望校を明確に定め、過去問分析を的確に行う事で、保護者様が重視すべき分野を絞ることができます。
行動観察の完成
行動観察・口頭試問で悩まれているご家庭は、春と同じく多いと思います。
一般に、行動観察で評価されやすいお子様の特徴は似通っており、
「大きな声ではっきり話しお喋り好き、何事も好奇心をもって機敏に取り組み、話をよく聞いて規律を守り、礼儀正しく他者への配慮もできて創造力がある子供」
など挙げられます。春から意識していても、なかなか開花しないことがあります。
きっかけを掴むため今一度意識して頂きたいスイッチは、自己肯定感を伸ばすこと。
つまりやる気を出させる、面白いと思わせることです。
このきっかけはたくさんあります。
まずは春にもお話しした下記事例
行動観察で望ましいポイントを褒めて伸ばす一例
大きな声だったね~
フラフラせず真っすぐ立てたね~
私もしたいな~
一番早く動いてたね!
お話をよく聞いてたね~
お友達のことも考えてとっても優しかったね
そんなアイデアあったの!
~しなさい!と指示するよりも、多少できていなくても、良い所を見つけて褒めてあげてください。
お子様が楽しくなって自然と改善していきます。
評価表がお教室で配られると思います。良い評価であれば、褒められている旨を伝えるのも良いでしょう。
幼児も評価されているとわかっていると、自然と体得できるようになります。アイススケートでポイントを取っていくかの如く、行動観察の時間帯、必要な対応を積み重ねるようになります。
自立・自律しながら好奇心豊かに元気に対応する姿は「つくられたもの」ではなく、学校の先生方に取って望ましい姿のはずです。
夏休みに行動観察の講義を取る場合は、集中的に取るよりも、少しずつ、間を空けずが良いでしょう。
その日によってお子様の調子も違います。うまくいった時に、その機を見逃さず褒めてあげてください。
この時期も気をつけたいことが、属するクラスのレベルです。
お子様の能力を大きく超えるハイレベルな集団に入ると、自信喪失につながる恐れがあります。
行動観察に関しては、お教室の指導の質が保たれている限り、周囲のお子様のレベルは相応の方が望ましいこともあります。
本番でも場を乱すお子様がいらっしゃることはよくあります。様々なお子様と出会い、色々な問題に直面し、常に目立つことも必要です。
絵画どうする?問題 最終章
十分に対策をしていて絵画が得意な方は読み飛ばしてください。
娘は絵を描くのが好きでしたが、実に子供らしい絵を描きます。
対策としては、コロナ禍のオンライン家庭教師で個別で先生に指導頂いた程度で、後は絵画単独でのフォローはありませんでした。
【小学校受験】学研のオンライン家庭教師の受講レポ:通学との比較、費用、効果 | まなのび:幼児教育と教材の効果を検証するブログ (grow-child-potential.com)
絵画の出題可能性が高まっていることは事実です。
しかし、一定の対策の必要性は否定しませんが、直前期にかけて、絵画に時間をかけて良いのかどうか、今一度判断は必要です。
絵画対策には相当な時間を要しますが、技術的な配点に目を向けると、果たしてどの程度差がつくのか。
学校によっては受験生が思うほど重視しない学校も多いです。学校の先生と絵画の話をしていても、受験絵画が評価されるとは思えない一面も垣間見目ます。
小学校受験絵画=幼稚舎
ではないことは確かですが、幼稚舎対策に添った指導をされるお教室は多いです。
また、小学校受験の合否を構成する要素(願書、面接、ご家庭、お子様)の一つである考査のうち、その一分野である絵画で、更に技術分野と口頭分野に分かれたうちの、技術分野の点数です。この差がどの程度になるのか、、
この絵画の技術分野の評価が0割-10割の絶対評価がつくかというとそれもまた微妙です。
こちら、是非お教室の先生とも相談して、必要な範囲で対策頂ければと思います。
テクニックの話になりますが、小学校受験絵画の基本は、まずダイナミックに描いて余白を作らないこと。
次に題材は、人はあらゆる角度から描けるようにする一方、その他は動物、植物、風景、昆虫、食べ物など、特定の好きなものをまず一つ、繰り返し練習すると近道です。
考査で書くのは通常1種類で、自分の創造に任せて書けるケースが多いです。
このため、色々な絵を中途半端に書けるより、好きなものをしっかり描ける方が良いでしょうね。
私が何を言ってもネット情報にすぎませんので、絵画の核心に迫る方法が一つあります。
学校の説明会で、先生に絵画で求めることについて質問することです。受験に出る絵画の相談という意味であれば、質問としてはごくごく自然。
受験絵画が嫌いな学校であれば、今の傾向を好ましく思っていないので、きっとお話してくれるはずです。
これと併せて大手の先生に質問すれば、的外れなところにはならないでしょう。
小受絵画の対策で困っていた時、お教室の先生がかけてくれた言葉
— わさび@幼児教育ブログ「まなのび」 (@Wasabi_papa) January 28, 2022
絵画の配点が考査の20%~30%とすると、絵画の配点内訳は技術面と口頭試問部分に分かれ、更に技術面は抽象的な評価にすぎないので0点や満点はなく、ある程度真ん中に収束するだろうと。
励ましもあるでしょうが合理的な見解🌱
他者と比べない、聞かない
同学年のご家庭は、戦友でもありますが、ライバルでもあります。
お受験教室において、異性であれば戦友になれるかもしれませんが、同性であれば程々に。受験校も同じであれば距離感配慮、誕生日まで近ければ離れた方がいいこともあります。
— わさび@幼児教育ブログ「まなのび」 (@Wasabi_papa) May 16, 2022
保護者同士の関わりを避けるように指導する教室もありますが、終われば共感できる点があります。
よく言われる話でもありますので、こちら、先が読めた方は読み飛ばしてください。
周囲が気になる時期で、つい聞いてしまったり、聞かれたり。
ご自身の情報を出して得することはありません。それは相手も同じ。
皆さま同じくよくわかっていますから、冴えない情報が回ります。
これは結果として、経済学でいうレモンの定理と似たところがあります。 また、聞くことで距離を置かれてしまう事もあります。当ブログを含めてネットも同じ、やはりお教室が一番でしょう。
直前期は、当初計画した通り淡々と実行するのが一番です。
春にお話した通り、過去問分析が進んでいると、ご自身で小学校受験の出題範囲、合格ラインがそれなりの確度で線引きできるようになっていると思います。
何らかの受験経験がある保護者様であれば、小学校受験の過去問傾向から本当に大事な部分を類推するのは、難しいことではありません。
お子様の事は保護者様が一番わかっており、お子様の受験範囲で必要な分野を一瞬で見分けることに関しては、直前期にはお教室の先生と変わらないスキルが身に着くこともあります。
上手で気を付けて頂きたいのは、直前期においても基礎の問題で時間をかけて取り組んでいること(上図①の伸びが遅い)、難しい問題に取り組みすぎてその間に基礎問題に足を掬われることです(上図③)。
特に後者は受験で必要な範囲を超えた問題に取り組んでいる間、何もしないのと変わらない時間となりますのでご注意を。
表現が難しいですが、どこまで難しい問題に手を出すかのチキンレースとも言えます。
直前期は出題可能性がある過去問をひたすら繰り返したい時期です。
後述する初学者も、効率よく学習を進めたご家庭の一定数が直前期に伸びてきます(上図①)。
今のうちに、十分な時間をかけて、基礎の構築はしっかり準備いただき、必要な範囲はぬかりなく網羅して頂ければと思います。
【小学校受験】おすすめ過去問題集:学校別対応表(伸芽会・ニチガク・理英会・こぐま会) | まなのび:幼児教育と教材の効果を検証するブログ (grow-child-potential.com)
出願校の確定
毎年、SNSでは
行きたい学校のみ受験する派 vs いやいや複数受験した方がいいよ派
で見解が分かれます。
小学校受験に対する方針はそれぞれなので、見解が違うのは当然です。
どちらにしても、どの学校に出願するか、神奈川や埼玉の試験結果の場合分け等も含め、夏前には確定したいところ。
通常は複数受験される方が多いので、確率で考えると参考になります。
ID受験です(笑)。
合格は総合的な要素で決まりますので、その合格可能性は誰にもわかりません。
しかし、ご家庭の状況や成績により、ブラックボックスにある数字は存在しています。
わからないとはいえ、10~20%あると想定すれば、〇校受ければどれか一つ合格する可能性は〇%、と計算できます。
出願を増やし過ぎると、弊害もありますから、丁度良いポイントがどこにあるのか、下記で検討しています。
数字と照らして検討頂くのも良いかもしれません。
【小学校受験】確率で考える、合格する受験出願校数の最適解 | まなのび:幼児教育と教材の効果を検証するブログ (grow-child-potential.com)
夏休みの戦略案:既習者・難関小学校志望者向け
年中上半期から学習を継続しており、大手模試などの成績で概ね上位30%に入っている方を想定しています。
また、難関小学校とはここでは倍率5倍超の学校群を想定しています。
これらの方に多い夏休みのお悩みは、お教室の掛け持ち、何を学習するか、志望校確定です。
掛け持ちについて忌憚なくお話すると、少なくとも合格者レベルの過半数は掛け持ちされています。
掛持ちしていない場合でも、週1という方はほとんど聞いたことがないのも事実です。ネット上の平均値で考えると誤導する恐れがあります。
数より質なのは言うまでもありませんが、ある程度のお教室通いは必要と考えます。
倍率が相応に高い学校では、ペース的には最低週2といったところで、ボリュームゾーンは週3から4、週5も周囲で珍しくないです。
この点、復習などの必要性を鑑みると、たくさん通うと良いと言いたいわけではないことにご留意ください。
我が家はコロナのお休みもあり、やや通室数が少ない方でしたが、夏期以降の週5,6勢から感じるマウンティングに似て非なる圧は相当でした。
お教室通いが少なすぎると差をつけられているような不安が常に付きまといますし、小受では行動観察や口頭試問など、教室でないと伸ばしにくい課題も多いことから、週1では実際不安です。
週2以上であれば、総合+学校別、総合+苦手分野、総合+個別塾、などなど色々な組み合わせで苦手分野も補完できます。早期対策されているのであれば、後になって後悔しないために、やはり週2は必要かなと。
最近絵画とリズム運動(リトミック)の出題が非常に目立ちます。
これまで出題されていなかったのに急に絵画が出題された場合、他校併願者が有利となります。
結果的にここ2年は、慶應義塾横浜初等部や早実初等部など、対策の幅が広い学校を受験したご家庭は、受験上たなぼたで得したことが多かったのではと推察します。
費用対効果には留意する必要がありますが、これらの重要性が高まっていることは確かです。
週3,4回以上のお教室通いは、ご家庭によります。必ずしも必須ではないと考えます。
丸1日春期講習で費やすと、復習の時間が取れない可能性もありますので、バランスよく計画頂ければと思います。
この時期、自学自習も非常な重要な時期となります。
昨年までの受験生をベースに、メインベースで下記3パターンに分類したいと思います。
①はペーパーで先行しており、間に合っている万全なご家庭と、ややオーバーフローなご家庭に分かれているでしょう。
前者は塾の方針通りできているところで、何も私が申し上げる事はありません。
後者は、思う所はあるでしょうが残り数か月です。上述した通り、他へ移るのもリスクですから、最大限有効活用できる選択肢を考えてみたいと思います。
まず、保護者様は、競争を促され、開示される塾内順位を考えないようにして、時間がかかる難問を切り分けしてください。過去問がある程度頭に入っているのがベストですが、まだ十分でなければ、目を通してください。恐らく数日で終わります。
試験本番で出題されない難問奇問も塾で取り組んでいます。
これは新しい難問を解く姿勢を養うため、あるいは塾の保険として含まれます。
可能性が低い難問まで時間をかけて学ぶと効率が悪いので、過去問レベルの問題までを優先的に復習するようにしてください。
2020年と2021年はコロナ禍の試験となりましたが、問題の傾向が変わる傾向が多く見られたものの、他の小学校の頻出内容だったり、小学校受験の出題分野からは逸脱しないものがほとんどでした。
この範囲までは、他の子供達も解けてしまうので落としたくない所です。
しかし、少しでも新しい傾向の問題が出ると、幼児にとって応用は難しく、埋没に近い扱いとなります。
この埋没問題は、小学校受験の対策として取り組むには悪手です。出題された時に差をつけられる、と考えて手を広げると、その間に復習の機会を失います。
追いかける立場の場合は、過去問までの標準問題を完璧にこなすことをまず目標に置いていただければと思います。
②は大手ならではの総合力で、情報含めて安心感ありますが、①勢が気になりますよね。
伸芽会は幼児教育を意識した指導が多く、お教室通いを楽しんでいる子供も多いと感じており、教室の方針に賛同するところ(私立小の考える子供像に近い印象)ですが、ペーパー進度はややゆったり。冬から春にかけて、気になるご家庭も多い所です。つまり、スイングでペーパー補完したくなります。
ジャックは穴がなく、バランス、総合力では一番ですが、学校別に分かれているため、併願する時は他教室へ行く方が続出。
準会員制度を利用した掛け持ちも多く、締切も早い。各教室が出しているパンフを見て、連動しない講座パズルが大変です。
つまり、スイングと掛け持ちがしやすい。
私も一時期、同じ道を歩みましたので、掛け持ちしたいお気持ちわかります。
実際のところ、掛け持ちも全く問題ないのですが、もう夏休みに入ります。
伸芽もジャックも、完成期に入ります。ペーパーは大事ですが、ペーパーで差がつかない場合、最後に勝負を分けるのは無形の行動観察です。
この行動観察では、伸芽、ジャックはともに評価が高いですから、この点信頼して良いと考えます。
理英会は視点が異なり、神奈川では本当に強く、東京の大手よりも目立ちます。エリアで支持がかなり変わるお教室です。
神奈川エリアでは完結できることが多いですし、東京ではある程度住み分けができているので、掛け持ちしやすい塾とも言えます。
いずれも情報は充実しており、あとは講師で決まります。ご家庭との相性もあり、問題を抱えることもありますが、掛け持ちについては、取るも取らないも神経質になる必要はないでしょう。
まれに、ご家庭側から出て行かないとお教室との連携(相互理解や指導)が不十分のまま試験を迎えてしまうこともあります。先生には積極的に話して、コミュニケーションを取ると良いでしょう。
③は、合格実績があるものの、ほとんどが掛け持ちの塾、ということもよくあります。
過年度の合格者が、大手の情報を必要とせず、省エネで通っていることもあります。
小規模個人塾は、絵画や運動、サーキットまで幅広く対応していないこともあります。
受験経験者は、大手で得られる情報を既に有しており、指導のノウハウもありますので、必要な所だけ補完すれば良いとわかっています。実は足りていない、ということに気づけないこともあるので、やや注意は必要。
定期的に大手模試で現在位置を確かめると良いでしょう。
情報は閉鎖的で、やはり得意な学校については詳しいです。一方、聞いていた話と違ったな、まあ良いか、ということもありました。遠方の併願校が多い方は、情報の深度、鮮度が異なる場合もありますので、この場合は幅広い見解を得るため、他教室を併用することも多いでしょう。
夏休みの戦略案:年長から始めた初学者向け
こちらは年長から学習を始めたばかり、またはこれから学習する方向けの内容です。
志望校は様々ですが、年長からであれば、国立の割合が多いです。
国立小は試験範囲も読みやすいことが多く、問題の難易度も全般的に優しく、更に受験日も東京であれば1~2か月遅いですから専願である限り年長からでも間に合います。抽選勝負でライバルを減らすこともできます。
私立の場合は、幅広い対策を必要とする学校を避け、数を減らせれば勝負しやすいです。
気を付けて頂きたいのが、漠然と難関校を目指す場合です。
例えば受験生を多く集める早慶のうち、慶應横浜初等部や早実初等部は試験範囲が非常に広く、広い分だけ対策も広く必要になります。両者とも二次まであり高倍率ですから、初学者にはやや分が悪い試験内容です。
難関校を志望される場合、学校を絞り、試験対策の幅を狭くすることも一手かなと考えます。
学習範囲が2倍になると、必要な学習量は2倍では足りず、3倍、4倍必要です。
比例して2倍にならないのは、学習範囲が増えると、忘れる前に復習する機会が減るためです。
逆に、必要な学習範囲が狭まると、必要な時間を大きく減らすことができます。
気をつけたい点は、勉強を焦り、過度な学習をお子様に強いる事です。
お子様もうまくできないことはすぐわかりますから、お教室が嫌になってしまうことがあります。
特に行動観察では、お子様が楽しく通っているかどうかが伸びに大きな影響を与えますからご留意ください。
教材選びも、過去問は夏休み後半以降に回し、基礎をひたすら進めてください。
この点は経験者と似た表現になっていますが、やや内容が異なり、基礎の基礎です。模試の点数も気にしない。
模試は復習の材料と考え、やった分だけ追いつくと前向きに考えます。
同時に、保護者様は過去問を入手し、最終目標を明確にしてください。
そこが秋の到達目標です。
最短で到達するには、無駄な学習をしている時間はありません。
試験に出ないものはどんどん切っていきます。この徹底により、上述の経験者に追いつくことも可能です。
成績上位者が国立を併願する際、ライバルの初学者がやっていたら脅威を感じる事は、その学校の情報や過去問を網羅し、関係する基礎を完璧に抑えることです。ポテンシャルのある子は、数か月でピカピカに眩い光を放ちますので、ポテンシャルを育成すること、そのためにモチベーションを確保することが肝要となります。
お教室の夏期講習回数は、人によって様々かと思います。
適切な自宅学習ができれば少なくても問題ありません。
遅れた分を取り戻すために週3,4またはそれ以上という方もいるでしょうし、相性が合えばそれなりに有効となります。
いずれにしても、迷いなく進めるためにお教室との相性が重要となります。
一定の自宅学習時間は必要なはずですから、毎日のように通うにしても、朝夕×週5、などの組み合わせはあまりおすすめしません。
自宅へ帰ってからの復習時間がなくなり、どこかで悪影響を及ぼす可能性が高いと思われます。
【こぐま会】自宅教材「ひとりでとっくん100」全レビュー | まなのび:幼児教育と教材の効果を検証するブログ (grow-child-potential.com)
最後に
小学校受験において、ペーパーを中心とする学習量については議論があるところです。
しかし、上述の通り、志望校によって対策すべきボリュームは異なります。
大学受験の勉強で、楽しくて楽しくてしょうがない、という方はあまり聞いたことはないですが、小学校受験においてはこれがあてはまりません。上述の行動観察のお話の通り、勢いに乗ってくると、お子様にとっては遊びの延長となります。
幼児期は自然と学ぶようにできてますから、小学校受験のカリキュラムに毒はあまりないです。
将来の中学受験にも活きますし、話す力、聞く力も身に着きます。公園で遊ぶことも含まれます。
報われないかもしれないのは全て保護者様の準備です(説明会、学校研究、願書、費用)。
何が言いたいかと言うと、小学校受験の学習は、適度な時間であればお子様にとって良いことづくめで、お子様が楽しく取り組めている限り中途半端な制約を設ける必要はないと考えます。
周囲から色々な声が入ることもありますが、ご家庭のポリシーを大事にして充実した小受ライフを過ごして頂ければと思います。
長文失礼しました!
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