今日は新年長で自習中心で進めている方向けに、早めに抑えておきたいペーパー重要論点をお話します。
11月の段階では、来年度の受験生である現年中を、今年の年長と区別して新年長と呼びます。
この新年長の時期(来年3月頃まで)をいかに過ごすかが非常に重要となります。
幼児教室に通っている間は進度が早い他塾が気になったりしますが、試験を迎えてみると、ペーパーに関しては、ほぼ問題なく自学自習で乗り切れると考えています。
おすすめの自習教材は基礎はこぐま会、理英会、標準~応用はピグマリオン(後述)やニチガクです。
補助教材としてZ会やモコモコゼミ(こぐま✖サピックス)、シンクシンク(ワンダーボックス)も良いです。
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余裕があれば、過去問にも触れて置くと良いです。基礎に取り組んでいる間は、模試の結果が伴わない場合もありますから、焦らないようにしてください。先に難しいペーパーに取り組んでいる方が有利になる時期がありますが、試験はまだ先です。
じっくり基礎を抑えて、過去問が一巡する頃から、模試の成績も安定してきます。
最終的にはペーパーに加えて、巧緻性や行動観察、口頭試問、運動まで安定してこなせる方が合格していきますので、焦らずに計画立てて進めていきましょう。
もちろん志望校によって必要な対応は変わってくるわけですが、2021年度の出題傾向として、難易度は平易でも出題分野を変えて梯子を外す傾向が見受けられました。これまで予想しなかった分野が出題されることもありました。
よって、次年度以降の試験は、コロナ禍の試験内容を踏襲するか、元に戻るか否かが論点となり、ヤマを張るのは危険といえそうです。
よって、志望校の過去問に取り組むのは良いとして、現時点で特定の頻出分野に偏った学習をするのは推奨できません。
一方で、基礎が終わっていない時点でマニアックなものを先に取り組むのはかなりの悪手なので、今は受験全体としての頻出分野をバランスよく取り組むのがベターです。
図がなくて恐縮ですが、できるだけわかりやすくいくつか挙げていきます。
なお、ペーパーの自学自習は、コピー機の調達が不可欠です。我が家はプリント革命を使っています。月額1万円で、カラーコピー代まで無料(紙以外は無料)なので、一年以内で使い倒す場合は便利です。
なお、学習時間帯ですが、計算を伴う機械的な学習は朝、思考力・記憶力を要する問題は夜が効果的です。
点図形
春ごろまでは運筆の練習を兼ねて積極的に取り組みたいところです。
出来栄えを評価しやすい点、自学自習しやすい点が特徴で、十分に濃く、線が指示通り真っすぐ、曲線を書けるか、確実に点を通っているか、スピードが十分かを確認していきます。
ある程度できるようになったら、点が細かい問題か、他の問題との組み合わせ(鏡図形など)の応用問題を取り組めばよいです。
朝の時間帯を利用して、問題集をコピーして繰り返し解きましょう。
お話の記憶(+昔話)
こちらも一年通じて、できるだけ毎日取り組みたい課題です。
やればやるほど身につき、幼児教室で取り組むのも、自習で取り組むのも効果がほとんど変わらないのもポイントです。
個人的には、1分100円前後の高い教室費用を払ってお話の記憶の時間に費やすのは非常にもったいないと感じます。
これは広く考えれば読み聞かせでも代替できます。
最近人気があるのが下記の教材で、私もお世話になりました。昔話をテーマにしたお話の記憶で、頻出論点の昔話の内容も一緒に抑えることができます。
力をつけるポイントとして、実力がついてきたら読む速度を上げる。これ、シンプルですが非常に有効です。
試験のお話がゆっくりに聞こえ、聞き漏らしが減ってきます。
絵の記憶
娘が苦労したカテゴリです。
パッと見て、どこに何があるか覚える単純な分野ですが、苦手な場合は一朝一夕ではいかず、時間がかかります。
しかも、幅広い学校でよく出題され、全体としての出題可能性は高いです。
幸い、1年あれば十分で、何度も取り組めば幼児の頭は適応して、徐々にできるようになってきます。
早いうちの習得をおすすめします。
図形の回転
四角形に色々模様が書いている図形が、右に90度回転したらどうなるか、2回回転したらどうなるか、反対向けはどうかなど、回転関係で一番最初に取り組む課題を完璧にしたいところです。
最初は動画を伴う教材か、実際に物を回転させて、動くところを見せると覚えやすいです。
慣れてきたら、三角形などにも取り組むと良いです。
鏡図形
点図形と併せて最初に取り組みたい課題です。色々な問題の基礎となり、間違わないようになるまで何度も繰り返し練習する必要があります。できるようになると、非常に安定する論点です。
つり合い・ばね
超頻出でありながら、練習すれば得点源になる問題です。
問題の性質上、内容がわかっていればうっかりミスをしにくい論点です。
下記教材には年中の頃、非常にお世話になりました。これ以降つり合いが好きになりましたので、
課題と感じる方は是非取り組んでみてください。
系列
一定の規則で並んでいる図形で、途中の空欄に何が入っているかを当てる問題です。
こちらもつり合いと並んで、得点源にしやすい問題です。
問題を解くコツは、たいてい4つ、5つ、難しくても6つの順番で並んでいる当たりをつけて解くことです。
それをふまえて一冊練習すれば、できるようになります。問題集は何でも構いません。
四方図
洗足など難関大で頻出です。多くの方ができるように抑えてくるので、早めに抑えたほうが良いです。
最初はとまどうかもしれませんが、最終的には大人よりも早く解けるようになります。
立体図形と組み合わせて、上から見てもできるようにすると完璧です。
展開図
やや応用論点になることが多いですが、簡単な問題は取り組んでおきたいところです。
折り紙を四つ折りにして、好きな所で切るとどのようになるか、という取り組みを繰り返すことで自習できます。
また、慣れてきたらサイコロなどの立方体にも取り組みたいところです。
季節の花・果物・野菜(+種、部位)
頻出かつ、基本になりますので、早い段階から抑えたい分野になります。
季節の花や実に関して抑えたら、次は種や葉、根っこなども区別つくように抑えましょう。
葉と根っこは曲者で、こちらは代表的な植物を抑えるので精いっぱいでした。
この他、種で言うと、サクランボの種はメロンやスイカ、リンゴの種よりも大きいなど、範囲は狭くとも出題しやすい論点がピンポイントでいくつかあります。
生き物(種類・親子・食べるもの・冬眠・体の部位)
常識・理科的カテゴリに属します。
生き物の問題は幅広いですが、昆虫採集など実体験を通じて学ぶことができます。これは非常に有用で、受験にも役立つし、口頭試問でも面接でもどこでも使えます。
早い段階で皆が抑えてくる分野になりますので、ここが遅れると、模試の結果などを通じて焦らされる恐れがあります。
早いうちに抑えましょう。
物の浮き沈み
物の浮き沈みは、出題可能性自体は並。
決して高いわけでもないのですが、周りが早めに抑えてくることと、全てをすぐに覚えられるわけではないので、今のうちに取り組むと良いです。
覚える範囲、覚え方のコツは下記にまとめてあります。
言語(しりとり)
超頻出論点です。語彙数が少ないと感じた場合、高校の英単語のような単語集を探すのではなく、知っている言語の数を、しりとりで遊びながら増やしていくと良いです。
しりとりはペーパーはもちろん、コロナ禍の行動観察でも取り上げやすい課題で、本年も早実、農大稲花などで出題されています。移動中に取り組めば、一年後には大人とあまり変わらない能力になってきます。
絵画
ややペーパーと言い切れない論点になりますが、、
小学校受験において、多くは幼稚舎のような発想豊かなハイレベルの絵は必要ありませんが、幼児らしい絵までは描けた方が良いです。
どのレベルを目指すかはご家庭によりそれぞれですが、人の顔を人の顔として書ける(洗足)とか、好きな動物、食べ物をいくつか描けるなど、ジャンルごとに用意しておくと安心です。
私の知る限り、ほとんどの学校で高度な絵画の技術は求められておらず、どのような発想で絵を描き、どのように表現するかがポイントになってきます。
立体図形(やや応用)
立体図形は年を重ねるとセンスという言葉で片付けられてしまうことが多いですが、幼児期であればそのセンスを磨くことができます。まず、立方体の図形キューブがなければ是非ご購入ください。
高価なものは必要ないです。こだわりなければ、公文の教材が安くて質が良いです。
図形は動くものを見ることで、感覚的に養われますので、毎日継続して取り組むと、得意になってきます。
これは平面、立体問わず役立ちますのでおすすめです。
我が家はキューブとワンダーボックス、パターンブロック中心に取り組み、最終的には下記のような教材に取り組んでいました。
下記は年長の受験直前の話になりますので、最終段階と考えて頂ければと思います。
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